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「シークレット本」約3000冊 珈琲との出会い演出「梟書茶房」

2017年10月15日号

 昨年末に本欄でも取り上げた「文庫X」は書名と著者名を隠し、その本を熱く推す書店員のコメント付きのカバーで覆われたシークレット文庫だった。にもかかわらず予想外の売れ行きを見せ、発信元である盛岡市の書店から各地の大型書店に飛び火して、30万部を超えるヒットとなった。
 そんな本好きの好奇心をくすぐるシークレット本だけを置く、風変わりな喫茶店が「本と珈琲 梟書茶房(ふくろうしょさぼう)」だ。今年6月、「ドトールコーヒー」が、東京メトロ池袋駅に直結するエソラ池袋内にオープンした。
「Coffee Meets Books」をコンセプトに、独自の選書センスで人気の高い書店「かもめブックス」(東京・神楽坂)代表の柳下恭平氏と同社がコラボレート。本屋併設のカフェではなく、喫茶店での思いがけない本との出会いや、読書の時間の愉(たの)しみを提供する空間をめざした。
 取り扱う約3000冊の本は、その趣旨に沿って柳下氏が選ぶ。うち販売する約2000冊には、内容のヒントとなるコメントが記されたカバーが掛かっている。加えて、その本に触発された思いによって、「次に読んでみては?」と選択肢も提案。新しい形の読書体験ができる。
 店内にはゆったりしたソファ席や、図書館の閲覧室のようなカウンター席もあり、1人で訪れても、じっくりと読書に没頭できる。多彩な雑誌の最新号が揃(そろ)う大きなマガジンラックでは、普段なら手に取らない面白そうな一冊が見つかるかもしれない。
 シーズンごとの数量限定メニュー「本と珈琲のセット」は、柳下氏が選んだ本と、そのイメージに合わせたオリジナルブレンドの組み合わせ。つまり本選びを、全面的に他者の手に委ねてしまうのだ。これもまた、本好きには稀有(けう)な体験だろう。
 こうして出会った本たちが、自分にどんなことを語りかけてくるのか? 香り高いコーヒーを味わいながら検証してみよう。
(小出和明)

HP=http://www.doutor.co.jp/fukuro/

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