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猛暑を乗り切る! 病気にならない家

2017年8月13日号

 厳しい暑さが続いている。年平均5万人が救急搬送される熱中症は、住宅内の気温上昇が原因で発症するケースが半数に及ぶという。また、高温多湿の今の時期はカビが増えやすく、肺疾患のきっかけになることもある。涼しく、健康的な住まい方を専門家に聞いた。

 気温35度の日、ある家庭のエアコンの冷房は25度に設定されていた。しかし、温湿度計で測定すると、室温は30度、湿度は60%――住宅内の熱中症調査に訪れた慶應義塾大理工学部の伊香賀俊治教授は、驚いたように言った。
「いつ熱中症を発症してもおかしくない状況です」
 サーモカメラで測定すると、確かにエアコンの吹き出し口付近は20度台半ばを示すが、リビングや寝室の壁面温度は31度、窓付近は35度、ベランダの表面温度はおよそ50度であった。
「ベランダの表面温度が上昇すると、建物そのものが熱を蓄え、やがて熱が壁内に伝わり、室内壁面温度が上昇します。壁面からの放射熱で室内温度も上がります」(伊香賀教授)
 近年は屋外とほぼ同程度の頻度で、屋内でも熱中症が発生するという。国立環境研究所によると、2015年に熱中症で救急搬送された人のうち約55%が住宅内などでの発症だ(図(1))。
 熱中症とは、暑い環境の中で体温が上昇して脱水状態になり、熱けいれんや熱失神などの症状が表れ、重症化すると死に至る健康障害を総称する。住宅内で熱中症にかかるのは大半が高齢者で、原因として在宅時間が長い、エアコンが苦手、暑さを感じにくい、持病で体が弱っていることなどが考えられる。
 伊香賀教授はさまざまな家を訪問し、どういった住宅が熱中症を起こしやすいかを調査してきた。日々暮らす自分の家が原因で、健康を害することのないように、重要なポイントを押さえておこう。

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