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ニンニク価格高騰の裏に中国 投機熱がもたらす農産物バブル

2017年2月12日号

 料理の食欲をそそる香味として食卓に欠かせないニンニクの価格が上昇している。
 東京中央卸売市場におけるニンニクの平均卸価格は高値傾向が続いており、2016年12月時点で7カ月連続で過去2年の同じ月を上回っている。高値の原因は、日本で消費されるニンニクの半分を供給する中国にある。
 現在、中国は空前の「カネ余り」。15年の上海株暴落以降、投機マネーの流入が加速した不動産はすでにバブルの様相を呈している。あふれたお金は外貨や仮想通貨などにも流れたが、資金流出を懸念した中国当局が、銀行のドル買いやビットコイン取引の規制を強めている。
 そうした中、中国の投機家が次に狙ったのがコモディティー(商品)。原料炭などと共に人気を集めているのがニンニクだった。主要産地の山東省を襲った昨夏の冷害が、その理由だ。収穫減による価格上昇を見越した投機家が買い占めたことで卸売価格が高騰したのだ。
 実は、中国の「ニンニクバブル」は10年以来2度目。当時もカネ余りで「投機成り金」が増えた。中にはニンニクを数百トン単位で買う"ツワモノ"もいて、「数千万円分のニンニクを1年間冷凍庫で寝かし、価格が上がったところで売り抜け、高級マンションや外車を買っていた」(金融関係者)。
 懸念されるのは、中国でジャガイモや茶など保存の利く農産物の価格まで上がっている点だろう。中国では、行き場を失った投機マネーが農産物市場に向かいやすいといわれる。06~07年にはプーアル茶への投機が過熱して価格が10倍にはね上がった銘柄もあった。10年のニンニクバブルでは、中国政府は農産物の価格監視を強化するなど対策に追われた。
 日本では特に業務用を中心に中国産野菜の需要は大きい。中国人の投機熱が高まれば高まるほど、日本人の懐は寒くなるばかりだ。
(大堀達也)

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