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病気にならない外食・テイクアウトの選び方

2016年10月16日号

定食は「主食・主菜」よりも「小鉢」でチョイス

 ◇食べていいラーメンと、ダメなラーメン

「食欲の秋」の言葉通り、サンマや栗、松茸など旬の味覚が目白押しだ。食は生活を彩る楽しみの一つだが、忙しい現代人にとっては「リスク」にもなる。喜びを減らさず、健康を守れる知恵を紹介しよう。少しの工夫で体は元気に、食事はもっと"おいしく"なる。

「3食ともほぼ炭水化物(主食)のみ」「夜型生活で夜食が多い」「お菓子をダラダラ食べてしまう」
 秋葉原駅クリニック(東京都千代田区)には、そのような食事が原因で、高血圧症や糖尿病など生活習慣病を発症した患者が多く訪れる。病気に対する薬の処方だけでなく、管理栄養士の遠藤惠子さんが食事の指導を行う。
「40代以上の男性は1日の必要摂取カロリーをオーバーしているケースが多いです。ですが、その人が好きなものを『食べてはダメ』と過度に制限したり、忙しい人に『自炊してください』という実行が難しそうなことは提案しません」
 遠藤さんは個々の生活スタイルを細かく聞き出し、夜食が必要な人に「食べてもいいもの」をアドバイスする。管理栄養士の目から見た"満点の食事内容"ではなく、一人一人に合った食のスタイルを見つけることが、"薬が不要な体"に近づく道となる、という。
「例えば、アルコールや食べることが大好きな人に対して、一般的な適正量を言っても意味がないんです。よく居酒屋に行く人であれば、酔っ払う前に野菜を3品注文してもらいます。酔いが回ると肉や脂っこいものを食べたい気持ちになってきますから。最初に野菜をおなかに入れておけば、それがクッションとなって、アルコールや食べる量が少し減ります」
 本特集では、4項目に分けて「食を選択するコツ」を取り上げる。場所柄や一緒に行く人に左右されがちな「外食」、持ち帰り弁当や総菜などの「テイクアウト」、小腹満たしにちょっと買いをする「おやつ」、日常でよく使う「食材」と、それぞれのシーンによって注意するべき点が異なるからだ。選ぶ目を養えば、忙しい人やズボラな性格の人でも、自分に合った「健康を守る食」を見つけることができるだろう。

 ◆外食編「体に良いもの」はどれか

 ◇主食でなくサイドメニューで選ぶ

「まずはサイドメニューがあるかどうか確認してほしい」と話すのは、名古屋経済大の早川麻理子准教授。MIWA内科胃腸科CLINIC(岐阜市)などで栄養外来も請け負っている。
「定食なら付け合わせの野菜や小鉢などの副菜がどの程度付くのか。なければ、単品で野菜メニューを足せるのか。主食(炭水化物)を基準に選ぶのではなく、副菜からチェックする習慣を。彩りのいい野菜が付いていると◎。野菜の色には抗酸化作用があります」
 多くの野菜にはがん予防の効果もあるという。
 男性の場合、ご飯やパンなど炭水化物(糖質)に偏る人が多いが、カロリー過剰の一方で栄養不足となりやすい。肉や魚、野菜をしっかり取ろう。
 糖質の必要量は、時間帯によって異なる。一日の活動を始める朝は、エネルギー源となるため「糖質中心」でいいが、昼はやや少なめに、夜に糖質を取ると、体内に蓄積されるだけとなるので控えたほうがいいという(上の表(1))。
「睡眠中に体内の細胞を生成したり、傷を修復するために、たんぱく質が合成されます。夕食はたんぱく質やビタミン、ミネラルを中心にするといいのです」(早川准教授)

 ◇「かけ蕎麦」より「朝定食」で

 朝食を蕎麦(そば)で済ませる人が少なくないという。
「蕎麦やうどんは、カロリーは低いのですが、塩分が高い。毎朝、蕎麦を食べている人は、高血圧症になっている可能性がありますね。かけ蕎麦1杯で塩分は4~6グラム。汁を残しても約3グラムの塩分を摂取しています。徐々に回数を減らして週1回にすると、血圧はかなり下がるはず」(前出の管理栄養士・遠藤さん)
 蕎麦や牛丼などのような「単品」より、「定食」のほうが栄養バランスが取れているのは言うまでもない。
「今は『朝定食』のメニューをそろえる店が増えました。朝定食には魚や肉などのたんぱく質や、簡単な副菜も付いています。蕎麦や牛丼、パンだけよりも、栄養価が断然優れていてお勧め。トーストとゆで卵、コーヒーなどのモーニングセットと比べても、朝定食がいい」(同)
 どうしても朝食が「炭水化物の単品」になってしまう時は、蕎麦よりパン、パンよりも米(おにぎり)がいいという。パンであれば油分が多い菓子パンや調理パンではなく、野菜をはさむサンドイッチを。

 ◇担々麺かタンメンか。麺類を選ぶ

 昼食や夜食の定番として人気のラーメン。どこの店がおいしいかという見方をしがちだが、健康を考えるならメニュー選びが重要だ。そこで最も避けたいものが、「担々麺」。
「ひき肉を炒めたもので油分が多く、野菜が少ないです。同じラーメンなら、野菜がたくさん取れるタンメンがいいでしょう。醤油ラーメンは野菜が少なめですが、カロリーが抑えられている点で◯」(遠藤さん)
 早川准教授は「スープのリスクも考えて」と言う。
「豚骨スープは冷めた時の脂の固まりが恐ろしい。体内でも同じようにベットリと脂がつくのです。特に肥満の人や中性脂肪、コレステロール値が高い人は、あっさり系のスープを選ぶといいでしょう」
 蕎麦やうどんについても選び方があるのだろうか。「どちらかを選ぶなら栄養学的に優れている蕎麦を」と早川准教授が解説する。
「蕎麦にはたんぱく質やビタミンB1、食物繊維、カリウムも豊富に含まれます。ただし、蕎麦には小麦粉をつなぎに使うものが多いため、十割蕎麦を選ぶか、できる限り蕎麦粉の割合が高いものがいいでしょう。メニューでは山菜やなめこ、サラダうどんなど、副菜に近いものが乗っているものを選ぶ。そういった類いがなければ、ネギをたっぷりかけるのも一案です」
 ちなみに、体調を崩した時や胃腸の弱い人には、消化がいいうどんが適しているという。

 ◇クリームよりトマトやオイル系を

 洋食の場合はソースの選び方にも気を配りたい。
「体重を減らしたい人はタルタルソースやクリーム系、ホワイトソースは避けたほうがいいでしょう。デミグラスや和風ソース、オニオンソースを選びたいですね」(早川准教授)
 また、コレステロール値が高い人は、チーズなど乳製品が含まれるものを摂取すると、数値が上がりやすくなるので要注意だ。
 食べる機会の多いパスタはどうか。実際に店のメニューを見ながら、遠藤さんに「自分が食べるなら」と仮定して選んでもらった。
「私ならベーコンとナス、ほうれん草をオイルで和(あ)えたパスタにします。絶対選ばないものは、カルボナーラ。豚バラ肉の角切りを使用していることが多く、脂分が高い。クリームや卵黄まで含まれているため、カロリーオーバーになってしまいます」
 サーモンなどのたんぱく質や野菜が乗っているもので、カロリーの低いトマトやオイル系のソースを選ぶのが、パスタを食べる時のコツ。

 ◆テイクアウト編 数ある弁当や総菜、何を選ぶ?

 ◇淡色でなく緑黄色野菜をチェック

 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、健康のためには1日350グラム以上の野菜、そのうち120グラムを緑黄色野菜で取ることを勧めている。しかし、スーパーなどで売っている「サラダ」には緑黄色野菜が少ないという。
「一品あたり大体30グラム以下の量しか含まれていません。男性はキャベツやレタス、キュウリなどの淡色野菜で満足する傾向がありますが、ニンジンやピーマン、ブロッコリー、トマトなどカロテンがたっぷり含まれる緑黄色野菜を優先して取りたいですね。サラダのパッケージに『緑黄色野菜が豊富』と書かれているものを選びましょう」(早川准教授)
 持ち帰り弁当の付け合わせで使われることの多いポテトサラダは、名前はサラダだが、マヨネーズやじゃがいも(糖質)が中心。これで野菜を取ったと思わないようにしよう。太り気味な人は、カロリーが高いため避けたほうがベター。

 ◇コンビニでは缶詰&レトルト活用

 サラダにこだわらず、ほうれん草のごま和えやひじきの煮物、五目豆などで野菜を取る方法もある。
「スーパーだけでなく、コンビニにも缶詰やレトルトが豊富にあります。例えば

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