「観察」という言葉は、ちょっとしたタイムマシンだ。朝顔、球根の水栽培、オタマジャクシ、蝶(ちよう)のサナギ、月の満ち欠け、季節の星座......。いろいろなものを観察した小学生時代を、鮮明に甦(よみがえ)らせる。逆に、それら以外に「観察」に関わる記憶を掘り起こすのは難しいのではないか?
だから大人になっても「観察」の2文字を見ると、無邪気な好奇心が頭をもたげる。「コケ観察セット」(写真)も然(しか)り。コケに特別な関心があるわけでもないのに、ふと興味をそそられてしまう。
天体望遠鏡や双眼鏡で知られる総合光学機器メーカーの株式会社ビクセンが、今年7月に発売したもので、星や山岳と対極にある、小さなコケの世界を覗(のぞ)き見るための道具が揃(そろ)っている。
セットの要は倍率10倍のルーペ。コンパクトな折り畳みタイプながらメタル製で、存在感がある。付属のリボンストラップで首から下げれば、ちょっとしたマニア気分が味わえて、なおかつアクセサリーのような雰囲気も放つ。
もちろん見た目だけでなく、機能性も高い。覗きこむための「見口」が広いので、観察がしやすい。それゆえ、スマホのカメラと相性が良く、レンズをかざすだけで、簡単にコケの拡大写真を撮ることができる。
ルーペの意外な「相方」はスプレーボトルだ。30ミリリットル入るトリガー式、ロックできるので水を入れたままバッグに入れられる。乾いているコケを見つけたら、サッと取り出して水を吹き付けてみよう。根を持たないコケが全身で水を吸収し、変化する様子を見ることができる。
これらが『コケ観察ガイドブック』と共に、A5サイズほどのストラップ付き防水ポーチに収まっている。ガイドブックは「観察入門編」と「図鑑編」に分かれており、初心者でも、すぐにコケの観察が始められる。
コケは、探せば街中の公園でもさまざまな種類が見つかる。秋の散歩のお供にいかがだろうか。
(小出和明)
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