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そこが知りたい!ジェネリック 「飲んではいけない」は本当か?

2016年9月25日号

クスリ不信時代の処方箋

▼成分、効き目、品質は先発薬と同じなのか

▼「安かろう悪かろう」の後発医薬品はこう見分ける

 週刊誌で現在の医療に警鐘を鳴らす特集が相次ぐ。最近は薬の効き目は同じで価格が安いといわれるジェネリックへの批判が高まる。ぜんそく治療薬のステロイドも「使用してはいけない」という。これらは本当に危ないものなのか。選ぶポイントや見極め方を探る。

「先生、このジェネリックを飲んでも、本当に大丈夫でしょうか?」
 都庁前血管外科・循環器内科(東京都新宿区)の長江恒幸医師は「最近、週刊誌を読んだ患者さんが薬不信に陥っている」と嘆く。
『週刊現代』9月3日号の特集〈お薬手帳をチェック 本当は危ない「ジェネリック薬」の名前〉では、「ジェネリックには先発薬では考えられないようなリスクもある」と書かれている。『週刊文春』9月15日号の特集〈飲んではいけない「ジェネリック医薬品」〉も、ジェネリックの品質を問う内容の記事だ。
 今や高血圧症や糖尿病をはじめとした生活習慣病薬や抗生物質、抗がん剤、抗アレルギー剤など、多くの病気の治療薬にジェネリックが存在する。
 ジェネリックとは、新薬(先発薬)を開発した企業の特許が切れた後、別の会社が同じ有効成分(薬として効果を発揮する成分)を使って製造・販売する後発医薬品のこと。新薬の開発に先発薬が15~20年ほどの歳月がかかるのに対し、すでに有効性・安全性が保証された成分を使用するジェネリックは約3年という短い期間での開発が可能だ。開発費が抑えられる分、薬価を安くすることができる。
 先発薬と比べ、薬価が約4~5割も安くなることがジェネリックの最大メリット。薬価が下がれば患者の自己負担額も減る。実際にどれぐらいの金額差があるのかは、左ページ上の表(1)を参照してほしい。
 患者からすれば、治療を続ける上で自己負担額は重要だ。日本のように国民皆保険でなく、医療費が高額である海外では先発薬を目にしないほどジェネリックが浸透している。日本でも治療期間が長い患者はジェネリックを選ぶ人が多い。
"効果があるから"と高価な薬を強いていると、診察に来なくなる患者もいるため、患者の経済状況を考慮して、最初からジェネリックを選択する医師もいる。

 ◇成分、効き目、品質は同じなのか?

 気になるのは先発薬と比べた「薬の効果」だが、東京都内にあるクリニック院長の内科医はこう話す。
「先発薬の特許が切れる頃にゾロゾロと登場するために、後発薬を『ゾロ』と揶揄(やゆ)した時代はもう終わりました。現在は品質の高いジェネリックがほとんど。内服する薬であれば、先発薬と比べて副作用が強いとか、効きが悪いということはありません」
 一方で、JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉(いんこう)科の石井正則医師は、基本的にジェネリックでも効果には差がないと考えるが、「患者さんが効き目の違いを感じることもある」と指摘する。
「睡眠導入剤『マイスリー』(先発薬)のジェネリックは、効果の持続が短いから変えてほしいと、患者さんに言われたことがある。薬を固める添加剤が先発薬と違うため、血液に吸収され、分解される時間が異なるのではないかと考えられます。抗不安薬『デパス』や抗うつ剤『パキシル』のジェネリックは、共に先発薬より眠気や消化器系の副作用が出やすい印象です」
 下の表(2)に示したように、先発薬とジェネリックで「同じでなければいけないところ」と「変えてもいいところ」がある。某ジェネリックメーカーが解説する。
「一つの薬剤に、さまざまな特許があるのです。有効成分の特許が切れていたとしても、体内で溶けやすくする添加剤の特許が切れていない可能性がある。そうなると先発薬と同じものは使えませんが、別の添加剤を使うことができます。ただ、プッシュする装置がついている点鼻薬のような特殊な形状の薬剤は、あらゆる特許で縛られている。その特許をかいくぐってまでも同じ効果のものを開発するとなると、難しい部分があるのは否めません」
 湿布などの貼り薬では、有効成分の放出をコントロールするといった製剤技術に特許がある。技術に関する特許が失効していなければ、その製法は使えない。仮に特許が切れていたとしても、ジェネリックメーカーによっては製剤技術に差があるとも考えられる。
 済生会川口総合病院(埼玉県川口市)皮膚科の高山かおる医師は、「ステロイドを含む塗り薬のジェネリックは効果が薄いことがある」と話す。皮膚に塗った時、有効成分を均一に浸透させていくのに技術が必要なためと考えられる。
 つまり、一般的に飲み薬(内服薬)以外の、貼り薬や塗り薬などの外用薬のほうが効果に差が出やすいようだ。また普通の錠剤ではなく特殊な形をした薬剤の場合、ジェネリックの開発が

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