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体に良くて宣伝効果も抜群!? 機能性表示食品「みかん」の謎

2016年9月 4日号

昨年4月に導入された「機能性表示食品制度」。1年以上が過ぎ、店頭でも対象商品を見かけるようになったが、機能性表示食品って何?と聞かれて、即答できるだろうか。特定保健用食品(トクホ)より安いが一般食品より高いから、「ちょっと効果は劣るかもしれないけど健康に良い食品」くらいかもしれない。
 機能性表示食品は事業者の責任で科学的根拠を示して消費者庁に届け出れば、食品、飲料などの有効性を広告表示できる制度。国が"お墨付き"を与えたトクホとは異なり、効果の有用性を判断するのはあくまで消費者だ。現在、届け出数は300件程度。大半がサプリメントや加工食品だが、中には生鮮食品がある。
 その一つが「三ヶ日みかん」。みかんに含まれる「β〓クリプトキサンチン」が骨の健康に役立つといい、毎日3個食べることで効果が期待できるとか。だが「毎日3個」は、旬もあり、実際には少々厳しい。では、なぜ?
 事業者の「JAみっかび」(静岡県)によれば、届け出の狙いは、減少傾向にあるみかん消費の拡大だ。実際、機能性表示食品としてテレビで取り上げられるなど反響は大きかったといい、全国的な知名度アップの効果は確かにあったようだ。
 そもそも、三ヶ日みかんに限らず温州(うんしゆう)みかん品種にはβ〓クリプトキサンチンが含まれている。消費者庁に「どこの産地でも同じでは」と聞くと、「そうです」とのことだった。ただし、産地や品種でβ〓クリプトキサンチンの含有量が異なる可能性があるので、届け出にあたっては産地ごとに個別にデータを示す必要がある。実際、静岡県内の他のJAや愛媛、徳島、和歌山などの産地でも届け出を検討中という。
 他の生鮮食品でも、大豆もやしなどが機能性表示食品として届け出されている。健康効果もさることながら、その「宣伝効果」はあなどれないのかもしれない。
(高橋一郎)

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