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行ってはいけない病院、かかってはいけない医者

2016年8月 7日号

駆け込みドクター!が警鐘対談行ってはいけない病院、かかってはいけない医者

 ◇大竹真一郎、おおたけ消化器内科クリニック・消化器 大谷義夫、池袋大谷クリニック・呼吸器

「危ない薬」などと週刊誌で報道されれば、処方する医者にも不信感が募るだろう。患者の体を真剣に考えない医者は確かにいる。数値だけを見て、惰性で処方箋を書く......そんなダメ医者や病院を見極める方法はあるのか。テレビでも活躍中の名医が熱く本音を語る。

 週刊誌で「飲んではいけない薬」「受けてはいけない手術」など、医療不信をあおる動きが過熱している。病院や医者が信用できなくなり、体調が悪くても受診することに抵抗がある人がいるかもしれない。
 多くの医者は、患者が健康に長生きできるように、日々の診察に懸命に取り組んでいる。しかし、患者よりも経営優先の病院や、病気や薬について学ぼうとしない不勉強な医者がいるのも事実。しかも、それは患者側から見えづらい。
 そこで本誌は今回、今年3月までTBS系で放送された人気番組「駆け込みドクター!運命を変える健康診断」をはじめ、数多くのテレビ番組に出演してきた、おおたけ消化器内科クリニック(東京都港区)院長、大竹真一郎医師と、池袋大谷クリニック(東京都豊島区)院長の大谷義夫医師を迎え、ダメ医者・ダメ病院にダマされない知恵について、話し合ってもらった。
 2人は共に総合内科専門医。大竹医師は消化器、大谷医師は呼吸器の専門医としても経験を積み、内科医師ならではの視点を持つ。対談からは、医者から見た「患者側の問題点」も浮かび上がった。大事なのは、病状や治療法を分かりやすく説明してくれ、共に「治療のゴール」を目指してくれる主治医を見つけることだ。患者側も疑問に思ったことを医者に質問する"勇気"が必要だろう。
 必要な時は医療の力を借り、医者と上手に付き合える賢い患者を目指したい。

 ◇医師免許は一つでも「診療科」は複数

大竹 『週刊現代』で薬や手術、医者をたたく特集を連続して発売し、かなり反響があったようですね。記事を読みましたが、医療の悪い面ばかりを強調する極論を展開しています。まず薬には、必ずメリットとデメリットがある。薬の役割を理解している人なら、『週刊現代』の記事を見ても、「自分が飲む薬は危ないのか!」と大騒ぎせず、「これはデメリットばかりを訴えているな」と冷静に受け止めるでしょう。しかし一方で、医者側に反省すべき点もある。薬を服用する患者さんのメリットと、副作用のバランスを考えずに、処方している医者があまりに多いんです。
大谷 内科医を名乗っているのに、内科の勉強をする気もないような"なんちゃって内科医"が問題です。例えば、内科の中で「消化器」「呼吸器」「循環器」の全てが専門の人なんていないのに、1人の医者が複数の診療科を掲げ、全部分かっているかのように患者さんに接する。
大竹 簡単に診察できると思っている時点で、僕ら内科医からすると「内科をなめんなよ!」って思う。
大谷 外科を専門に勉強してきた人が開業するとなると、クリニックで手術はできないと考え、「内科、外科」などという看板になる。産婦人科を勉強してきても、お産を扱いたくないから婦人科のみを掲げ、それでは患者さんが来ないから「内科、婦人科」となる。
大竹 だいたい二つ目に掲げているのが、その医者の専門分野(笑)。
大谷 患者さんが多くを期待せず、とりあえず「病気の相談」であるならいい。そうではなく、ある部位をきちんと診てほしいなら、診療科ごとの学会が認定した「専門医」がベスト。ホームページなどで医者の経歴を見れば、だいたい何を専門に勉強してきたか分かりますし、各学会ホームページ(呼吸器なら「日本呼吸器学会」、消化器なら「日本消化器病学会」など)で専門医リストがありますから、受診したい病院が含まれているかどうかを探すのも手です。
大竹 「専門医」だから素晴らしいわけではないけど、最低限の勉強をしている目安にはなる。読者に知ってほしいのは、日本の制度では医師免許を取れば、外科医が「内科医」を名乗れるということ。内科専門の僕でも、明日から「小児科」の看板が出せるんです。
大谷 私は大学病院に勤務していた時、呼吸器アレルギー内科に所属し、総合内科専門医、呼吸器専門医、アレルギー専門医を取得しました。開業後は「呼吸器科、アレルギー科、内科」と標榜(ひようぼう)している。けれども「内科、整形外科」などと全く違う分野で、両方の専門医資格を持つことは、まずあり得ません。

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