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必ず役立つ! 名医が断言 私が受けたいがん手術(その1)

2016年7月31日号

 ◇胃、食道、大腸、肺、肝臓、膵臓、前立腺

 ◇「切らない」だけでは寿命が縮む

「がんです。手術を勧めます」と言われたらためらわず決断できるだろうか。週刊誌で「危ない手術」が話題になっている。だが「切らねば治らない」時があるのは事実。そこで、日ごろがん手術を執刀する外科医に自らが受けたい手術を聞いた。迷った時の道しるべになるだろう。

 自分や家族が「手術」を受ける立場になった時、「もし失敗したら......」と一度は考えるに違いない。
『週刊現代』6月25日号の記事「医者に言われても受けてはいけない手術」に反響があったようだが、手術への不安や迷いが、雑誌を手に取らせるのだろう。
 まず前提として、現代の医学でがん治療に効果があると科学的に立証されているのは、「手術」「抗がん剤治療(化学療法)」「放射線療法」だ。中でも手術は、医者ががん組織を直接見て取り除くことができる唯一の方法で、どのがん部位においても「根治率が高い」のが最大のメリット。
 一方で、手術に関連する死亡や、予想外の後遺症が残る確率がゼロとはいえない。ステージ(がんの進行度)やがんの種類だけでなく、患者の持病や年齢、体力を総合的に判断して、安全に行えると判断した時に医者は「手術」に踏み切るわけだが、人が人に行う手術に一つとして同じ形はなく、「100%の安全」を保証することは難しい。
「こんなはずじゃなかった」。手術後にそう思わないために必要なのは「手術を受けないこと」ではない。それでは誰しもが願う「根治」の可能性をつぶしてしまうことになる。
 では、どのような手術を受ければいいのか。
 今回、読者に真に役立つ「がん手術」の記事を作るため、記者が信頼する医者8人に"自分が手術で頼るならこの人"という外科医を挙げてもらった。長年、第一線でがん手術に携わってきた専門医ばかりで、誰よりも手術の可能性とリスクを分かっている。
 聖マリアンナ医科大病院(川崎市)副院長で、生粋の外科医である大坪毅人(たけひと)医師はこう話した。
「僕なら5年生存率20%を超える手術は受ける。反対に、術後の死亡率20%を超える可能性がある手術は受けない。データはないですが、『5人に1人の確率』は起こり得ることだと実感しています」
 科学的な根拠と外科医の経験則に基づく、本当に「受けるべき手術」とは――。

 ◆肺がん ステージ1か2なら手術が第一 目指すは「再発を起こさない切除

「日本の肺がん手術の治療成績は、世界一です」
 そう胸を張るのは虎の門病院(東京都港区)呼吸器センター外科部長の河野匡(こうのただす)医師だ。
 肺がん手術に関連する死亡率は、米国では設備が整った大病院で平均約4%なのに対し、日本ではすべての病院を平均しても約0・4%。そして、手術を受けた場合の5年生存率も米国より10%以上良いという。
 特に5年生存率の成績が良い理由として挙げられるのは、「リンパ節に転移があるかどうか」を丁寧に確認していることだ。肺がんが最も転移しやすいのがリンパ節で、ここに転移があると、やがて全身にがん細胞が回ってしまう。手術では転移の可能性のあるリンパ節は切除(リンパ節郭清(かくせい))するのが基本。切除したリンパ節は病理検査でがん細胞の有無が調べられる。

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