くらし・健康詳細

News Navi
loading...

手数料の開示だけじゃない!? 生保を取り巻く「四重苦」とは

2016年6月19日号

5月29日から改正保険業法が施行された。ショッピングセンターや駅ナカなどに出店する「保険ショップ」の規制が強化されることになる。
 複数の保険会社の商品を並べ、「中立的な立場から最適な商品を提供する」のが保険ショップなど「乗り合い代理店」の謳(うた)い文句だが、実際は手数料や報酬が高い商品を優先して販売しているのではないか、との疑念が消えない。
 このため改正法では、顧客の意向を正確に把握することや、必要な情報提供を義務付けたほか、顧客情報の適切な取り扱いなどを盛り込んだ。また、15社以上の保険を扱うか、手数料や報酬が年10億円以上の販売会社は「特定保険募集人」として、保険会社から受け取る手数料を当局に開示しなければならなくなった。
「保険ショップが保険会社から受け取る手数料は、医療保険では初年度保険料の30~60%、翌年度以降は10%程度が一般的」(大手生保関係者)
 しかし、中には初年度手数料が100%といった破格の条件もあった。開示による手数料引き下げが期待される半面、悩ましい問題もある。
 今や保険ショップは全国約2000店舗を数え、新規保険契約の1割を占める。手数料開示により、保険会社の原価が問われかねない。また、同様に重要な販売窓口になっている銀行での販売手数料開示につながる可能性がある。実際、金融庁は10月にも予定していた開示を業界の反対を受け見送ったばかりだ。
 生保が手数料開示に反対するのは、経営環境が厳しさを増していることが背景にある。
 マイナス金利導入により資金の運用環境は悪化しており、一時払い終身保険は収益性が確保できないとして販売を抑制している。また、国営同然の「かんぽ生命」との競合もある。さらに、大手生保については国際的な自己資本比率規制の強化も燻(くすぶ)る。手数料開示問題を加え、「四重苦」に直面しているようなものだ。
"苦行"は当面、続きそうだ。
(森岡英樹)

政治・社会

くらし・健康

国際

スポーツ・芸能

対談

  • 艶もたけなわ

    田中麗奈 女優

    2018年5月20日号

    阿木燿子の艶もたけなわ/202   清涼飲料水のCMで初代イメージキャラクターを務め...

コラム