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常識を○×判定「食と健康」のウソ?ホント?

2016年6月19日号

食と健康のウソ?ホント? 夏バテに負けるな! 世間の"常識"を◯×判定

 毎日の"食"で体が作られると考えれば、食品の選択や食べ方で健康度は変わってくる。暑くなるこれからの時期を乗り越えるため、よくある"健康の常識"について管理栄養士の望月理恵子さんに◯×判定をお願いした。最新栄養学の知識で体に優しく楽しい食を!

 ◆夏の健康編

 ◇夏バテには、うなぎで精をつける ×

 えっ、バツなの?と意外に思った人が多いだろう。
「予防でなく、すでに夏バテになってしまった人に、脂が多いうなぎはNGです」
 活力アップのため、健康な時にうなぎや天ぷら、辛さたっぷりのにんにく料理を食べることはお勧めだ。しかし、食べると胃がもたれる、なんだかダルい......などの不調を感じる時は胃腸も弱っている。脂っこいものや、胃粘膜に刺激となる香辛料を控えた食事がいいという。
「脂っこいものは腹もちがいい。つまり、胃の停滞時間が長くなり胃腸に負担がかかります。回復するまでうどんやおかゆなど、消化のいい炭水化物にしましょう。『うなぎと梅干し』が良くない食べ合わせとして有名ですが、うなぎの蒲焼(かばや)きは脂っこさが強く、それに梅干しの強い酸味が刺激となり消化不良を起こすことがあるかもしれません」
 夏バテを防ぐ方法は、同じ時間に食事をすること。
「1日3食でも2食でもいいですが、毎日決まった時間に食べることで胃腸のリズムが作れるので調子を崩しにくくなります。ゆる断食(後述)もおすすめ」

 ◇熱中症予防には1日7回、水分補給 ○

 健康な成人であれば、1日に約2リットルの水を飲むのがいいという。
「水は体の構成成分の約60%を占め、血液の80%も水分です。熱が出ると汗(水分)を蒸発させて放熱し、体温を調節する役目も。体内が水分不足になると喉の渇きを感じますが、その時にはすでに体内の脱水状態が進んでいるのです」
 そのため、喉の渇きを感じる前の水分摂取が大事。「2~3時間置きに200ミリリットルの水分補給」と覚えてもいいが、1日に7回と考えるとわかりやすい。
「朝起き抜けと3度の食事の時、食間の2回、入浴後の計7回、コップ1杯の水を飲みましょうと栄養指導では話します」
 それで足りなければ就寝前に飲んでもいいが、夜中にトイレに行きたくなって睡眠の質を妨げないように量は控えめにしよう。便秘がちな人は、朝起きた時に冷たい水を飲むと効果アリ。
 お茶やコーヒーなどに含まれるカフェインには利尿作用があるため、水分補給として飲むなら水よりもやや多めの量を。汗をかいた時にはスポーツ飲料でもいいが、吸収率が高まる空腹時は太りやすいので注意!

 ◇腐りやすい肉の順番は鶏→豚→牛 ○

 食中毒菌が繁殖しやすい条件の一つは「水分」で、多いほど危ない。
「鶏肉は牛肉や豚肉よりも水分が多いので、細菌が繁殖しやすいのです。カンピロバクターやサルモネラ属菌などが付着していることもあるので、ピンク色の部分が見えなくなるまでしっかりと火を通すこと。加工された状態では、ひき肉→スライス肉→ブロック肉の順で傷みやすい。細かくされたものほど表面積が広く、酸化するためです」
 保存する時はラップを肉に密着させ、空気に触れさせないのがポイントだ。
 売り場では食品トレー内の肉汁の量に注目しよう。量が多いほど品質が落ちているため、出ていないものを選ぶのがコツ。
「牛のスライス肉で、重なっている部分が黒っぽい色なのは傷んでいるからではありません。牛肉のミオグロビンという赤紫色の色素が、空気中の酸素に反応すると赤色に変わるのです。重なっている黒っぽい部分も、しばらく空気に触れさせておけば赤色に変わるのですが、ずっと空気に触れていると鮮やかな赤色がくすんだ色に変化します」
 食中毒菌は35度前後で発育しやすいが、75度以上の加熱でほぼ死ぬといわれる。
 しかし、穀類は例外。炊き込みご飯など味付けをした米や、焼きそばには"熱に強い菌"がすみつきやすいため、お弁当などには避けたほうがベター。

 ◇夏野菜は水分多く、栄養分が少ない ×

「エネルギー源ではないですが、夏野菜にも栄養価はあります」
 例えば、トマトには抗酸化作用や脂肪燃焼効果があるリコピンが、なすの皮には眼精疲労予防の成分、アントシアニンが含まれる。きゅうりもカリウムやカロテンなどの栄養素のほか、体脂肪を分解するホスホリパーゼが豊富だ。
「きゅうりは大根おろしのように"すりおろす"のがお勧め。細胞を傷つけることでホスホリパーゼが活発に働きます。大根おろしと混ぜて、魚などにかけるといいですね。トマトは生で食べると、体を冷やし、水分が多く摂(と)れるメリットがあります。一方で加熱したり、すりつぶせばリコピンの吸収が4倍アップします」
 トマトのリコピンを摂取したいならケチャップやピューレなどの加工食品が◎。

 ◇かき氷とアイス、"体にいいこと"なし ×

 体に悪いことばかり......と思えば、そうでもない。あの甘さが「食欲がない時のエネルギー源」という。ほてった体を冷やす効果も。
「何も食べないよりは、夏に食べやすいものを体に入れてあげるのもいいでしょう。でも、胃の調子が悪い人が冷たいものを摂取すると、胃液が薄まって、ほかの食品が消化されにくいことがあります。体が冷えすぎると代謝が落ちてさまざまな機能も低下してしまう。ほどほどですね(笑)」

 ◆栄養士アドバイス(1)

 ◇無理に"スタミナ"必要なし!

 夏バテ時や疲れている時はハイカロリーなものを食べるのではなく、体を休めてあげたほうがいい。食べすぎ、飲みすぎた時も、水分は摂取しつつ食事を少し控えることで胃腸が休め、体内がリセットされます

 ◆痩せたい編

 ◇そうめんはカロリーが低い ×

 喉越しが良く、暑くなると食べたくなるそうめん。
 しかし、ご飯1膳(160グラム)269キロカロリーに対し、そうめん1人前(乾麺100グラム)は343キロカロリーで夏太りの原因に......。
「そうめんは1回に2束ぐらい食べてしまうことも多く、腹持ちもいいわけではありません。塩分も油分も含まれるため太りやすい。ご飯なら何かおかずを用意しますが、そうめんの場合はそれだけで終わらせてしまうので、ビタミンやミネラルも不足しがちです」
 炭水化物は「体を冷やす」働きがあるため、冷房で冷えている時にそうめんを食べ続けると、夏バテにもつながるという。
 同じ麺類であれば、冷やし中華や、野菜入りで温かいスープの「にゅうめん」がいい。どうしてもそうめんが食べたい人は、せめて薬味をたっぷりと。

 ◇痩せやすいのは1日2食より3食 ○

 1日の総摂取エネルギーが同じ場合、食事は2回より3回のほうが太らない。
「同じエネルギーであれば、小分けにしたほうがインスリンの分泌が

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