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財布の紐もついつい緩みがち!? 「雑貨」の不思議ワールドに迫る

2016年6月 5日号

 女性誌の中吊(づ)り広告で「今欲しいオシャレな雑貨」といった見出しをよく見かける。
 女性向けに限らず、国内外の旅行ガイドでも、雑貨店は必須の紹介スポットだ。東京・六本木の「21_21 DESIGN SIGHT」で開催中の「雑貨展」は、そんな雑貨の魅力をさまざまな角度から検証している。
 会場に入ってすぐ目に飛び込んでくるのは、箒(ほうき)やザルなどの古風な日用品を満載した引き車「松野屋行商」(松野屋+寺山紀彦〈studio note〉)=写真。そのインパクトにまず驚かされる。まさに"雑貨の権化"のような存在感だ。
 続いて、「雑」の辞書的な意味「(1)種々のものが入りまじること。まとまりがない(2)主要でない。いろいろの」などを視覚化した巨大な作品「雑マンダラ」が、この一文字を含む雑貨への考察の扉を開く。
 かつて雑貨とは、先の松野屋が扱っていたような「荒物」と呼ばれる道具類だった。それが現在では、器や小物や家具、時には食品や化粧品まで、それこそ"雑多"にカバーする範囲を広げている。
 その流れを追った展示を観ながら、広いメーン会場に足を踏み入れると、そこは巨大な雑貨"店"だ。筆記具などの文房具から食器・玩具・家具、そして用途不明な何かまで、ありとあらゆる"モノ"が溢(あふ)れ返っている。雑貨の現在を俯瞰(ふかん)する、総論が提示されているようだ。
 その先には、ざまざまな分野の出展者の、独自の「雑貨観」に基づいたコレクションが並ぶ。いわば「各論」だ。たとえば、あるスタイリストの戸棚。包装され、写真付きの名札を付けられた使用済み小物類は、逆説的に雑貨の多様性を物語る。また製造国ごとに分類された品々は、雑貨のお国柄と無国籍性を同時に気付かせてくれる。
 一巡りしてショップへ行き着くと、妙に購買欲をそそられる。雑貨は経済循環の、小さからぬ促進役かもしれない?
(小出和明)

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