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しみじみおかしくてあったかい ハマること必至の不思議コント

2016年5月 1日号

 舞台は一人暮らしの大学生のアパート。そこにパンチパーマにチョビ髭(ひげ)、アロハシャツの、アヤシイおじさんが訪ねてくるところから、いつも物語は始まる。
「トントン(ノックの仕草とともに)、トム・クルーズですよ~」
 と、わかりきったジョークも定番だ。隣に住んでいる「小津さん」は年齢、職業不明。突然現れては、無駄話をして帰っていく。かと思えばエクササイズのDVDを持ち込んで、「あんちゃん」と呼ぶ大学生をレッスンに誘う。まるでついていけない彼をよそ目に、キレッキレのダンスを披露したりする。
 ちょっと身勝手でセコイところもあるが、実はピュアな小津さんに振り回されて、あんちゃんは「やれやれ......」気分の、独り言のようなゆる~い突っ込みを入れる。
 この空気感がたまらなくおかしい。クスクス笑いが積み重なって、時に爆笑。観客はいつか、とても幸せな気分になる。コントというよりは"短編芝居"のような味わいだ。
 演じるのは、夫婦お笑いコンビの「ホロッコ」。奥さんの「こまり」さんが小津さん、夫の「ほり太」さんがあんちゃんに扮(ふん)する。小津さんは、かつて2人がアルバイトしていたパチンコ屋の社員がモデルという。その社員氏、かつては演歌歌手を目指していただけにカラオケでは見事な歌を披露するが、普段は物静かなパンチパーマの独り者。宝くじを買っては、「当たったらごちそうしてやっからな」と優しかった。
「僕ら、その人が大好きだったから小津さんを素敵(すてき)に描きたいし、幸せになってほしい、そんな気持ちでネタ作りをしています」(ほり太さん)
 その温かい眼差(まなざ)しが観客にも伝わるのだろう。テレビでは絶対に見られない、伝えられない舞台だ。
(小出和明)

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