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地銀再編で焦点の「地域寡占」

2016年4月 3日号
 地方銀行の再編が活発化している。
 来年4月に経営統合する地銀大手のふくおかフィナンシャルグループ(FG)と長崎県首位の十八銀行。ふくおかFG傘下の親和銀行と十八銀行が2018年4月をめどに合併する。結果、ふくおかFGの総資産は18兆円を超え、横浜銀行と東日本銀行が今春設立するコンコルディアFGを上回り、地銀首位に躍り出る。
 このほか、4月にトモニホールディングス(高松市)が大正銀行(大阪市)を傘下に収めるほか、10月には常陽銀行(水戸市)と足利ホールディングス(宇都宮市)が統合予定。人口減を受けた生き残りをかけ、地銀は「昨日の敵は今日の友」とばかりに再編に活路を見いだそうとしている。
 だが、有力地銀の統合に伴う悩ましい問題もある。ふくおかFGの場合、親和銀行と十八銀行は長崎県内1位・2位の地銀で、預金量の合計額は県内の約7割を占め、貸出シェアは5割を超える。両行は事前に公正取引委員会と調整したものの、本格的な審査はこれから。公取委は今回の統合が「地域の寡占」に当たるか慎重に調査している。
 その解決策として両行が打ち出したのが、長崎県内で重複する近隣店舗約50店を削減し、浮いた人員を新しい産業の発展やサービスの高度化に振り向ける施策。「今までは規模拡大で収益を確保しようとしてきたが、(統合で)このビジネスモデルから脱却できる」(十八銀行・森拓二郎頭取)。その言外には地域寡占への配慮がにじむ。
 実は、地域寡占問題については先例がある。和歌山県の紀陽ホールディングス(HD)が06年に和歌山銀行を合併した際、紀陽HDは和歌山銀行の6店舗を除き、すべて近隣の紀陽銀行店舗と統合した。今回の親和・十八銀行の削減案も、この先例にのっとったものといえる。
(森岡英樹)

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