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「7時間睡眠」が一番長生きする!

2016年3月27日号
 あなたは朝起きた時、スッキリとした目覚めだろうか。日本の社会はどんどん眠らなくなっている傾向にあり、日本人の5人に1人が睡眠に関する問題を抱えているという。調子を崩しやすい春に、睡眠の"時間と質"の見直しを。耳寄りな「食」健康法も紹介する。

 衝撃的な統計だ。100万人以上を対象としたアメリカのデータでは、睡眠時間が7時間台の人が一番長生きであるという(図1)。短い睡眠時間だと寿命が短く、長い睡眠時間だとさらに寿命が短くなる。
 平均的な睡眠時間(7〜8時間)と比べると、それより少ない5時間未満の人は糖尿病になる確率が2倍以上、逆に9時間以上寝ている人は1・8倍ほど糖尿病になりやすいという調査もある。体重や胴回り、体脂肪も、睡眠時間が平均より短くても長くても増加するという。

 ◆睡眠と免疫力の関係

 芝大門いまづクリニックの今津嘉宏医師は「寝不足と寝過ぎは免疫力を低下させる」と、病状のみではなく、睡眠を含めたその人を取り巻く環境も指導する。
「睡眠とは、医学的にいうと"繰り返し意識を失う"状態です。深い睡眠には、体と頭のスイッチを完全にオフにして休息し、重要な情報を定着させたり、整理整頓したりする機能があります。筋肉や骨などの再生や修復を担う成長ホルモンの分泌も促します。抗がん作用があることで知られるインターフェロン6(異物に反応して細胞が分泌するたんぱく質)の分泌も、睡眠によって活性化されます。がん患者は"寝ないとがんが悪化してしまう"といえますね。しかし、がんに関しては睡眠時間が短いほうが発生率が少ないというデータがある。実は生命全体で考えると、質の悪い睡眠を長くとるほうが体に悪いのです」
 総務省統計局の社会生活基本調査(2011年)によると、日本人の平均睡眠時間は1日7時間42分。これは赤ちゃんから高齢者までの平均睡眠時間で、年代別には85歳以上が9時間40分ともっとも長い数字だった。にもかかわらず、今津医師のもとには「眠れない」と訴える高齢者の患者が増えてきているという。
「おそらく高齢者は実際に寝ている時間ではなく、ベッドにいる時間なのでしょう。年をとるほど中途覚醒(途中で目が覚めてしまうこと)が増え、"ちゃんと寝た感じ"が得られにくい。自己判断で市販の睡眠薬を安易に使用し、眠る時間を多くとっても、ますます寝た気がしない。長寿とされる100歳以上の人たちに『よく眠れていますか?』と質問すると、『よく眠れる』と答える傾向にあります。『眠れる、眠れない』というのは感覚的なものですから、長寿の人がよく眠れると感じるのは、質の良い睡眠―深い眠りをとっている証拠だと思います」(今津医師)
 健康な学生を対象に、深い睡眠に入りそうになると音を鳴らすなどして「睡眠の質を低下させる実験」が行われた。たった3日間深い睡眠をとらなかっただけで、インスリン感受性が低下し、なんと糖尿病が発生してしまったという。
「睡眠は、時間よりも質。長い睡眠時間が必ずしも健康につながるわけではないのです」(同)

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