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5年後の生活破綻"最強"回避術

2016年3月13日号
破滅に向かうアホノミクス 将来も笑顔で暮らしたい! 荻原博子が緊急指南!
 日本経済の失速が鮮明になってきた。2020年の東京五輪後、つまり5年後には、もっと厳しい経済破綻を予測する声が少なくない。だが悲観するなかれ。今からやれば笑顔で暮らせる方法があるという。経済ジャーナリストの荻原博子さんに緊急指南してもらった。

―安倍内閣の支持率のよりどころである株価は暴落し、銀行の預金金利も引き下げられ、アベノミクスの"化けの皮"がはがれてきた感があります。荻原さんは第2次安倍内閣が発足した3年前から、アベノミクスで庶民は恩恵を受けない、と指摘されていました。
荻原 個人消費は3年間で4兆円も減り、非正規雇用の労働者が全労働者の4割を占め、実質賃金は4年連続減少と、すべてマイナスですからね。日銀は躍起になってインフレを起こそうとしてきましたが、庶民の財布のヒモは固いまま。モノの値段が上がっているのに消費は活発にならず、いまだデフレ状態が続いています。金融緩和で消費を活発化し、円安で輸出を増やすという日銀の目論見(もくろみ)は、見事に失敗といっていいでしょう。
 目論見が外れてしまったのは、日本経済全体が需要不足に陥っているからです。給料が上がらないのに税金や社会保険料が家計を圧迫し、消費する力が弱くなっている。だからモノが売れない。モノが売れないから、企業はたくさん人を雇ってモノをつくろうという意欲が持てない。好循環はどこにも起きていないのです。
―原油安と円高で一服感がありますが、庶民の暮らしはズタズタです。
荻原 厚生労働省が2015年7月に発表した国民生活基礎調査では、生活が「苦しい」と感じている世帯は過去最多の62・4%でした。今のような経済状況下では経営者の心理も冷え込んでいますから給料アップも期待薄です。
―小泉内閣当時よりも格差が広がっているように思います。
荻原 小泉内閣時に構造改革を行った竹中平蔵氏は、「ジャンボジェット機は前輪が上がれば後輪がついてくる」と言っていました。「だから企業の業績を回復することが大切で、企業がもうかるようになれば家計も潤う」と。アベノミクスの"キモ"であるトリクルダウン(上から下に流れる)です。その竹中さんが今年の元日、テレビの討論番組で「トリクルダウンなんてない」と発言しました。愕然(がくぜん)としましたよ。
 実際、アベノミクスで元気になったのは一部の富裕層だけ。中流層がどんどん下にずり落ちてきて貧困の裾野が広がり、格差が拡大しています。
―『10年後破綻する人、幸福な人』(新潮新書)を出版されました。10年というのはどういう意味があるのでしょう。
荻原 この10年は、日本にとって激動の10年です。最も大きなイベントは東京オリンピック。開催される2020年までは、日本の景気は横ばい、もしくは良い状況で推移していくでしょう。国の金融政策などさまざまな面で景気の後押しがありますから。しかし「宴(うたげ)の後」の21年ごろからは無理な金融政策の綻(ほころ)びが出て、景気は急激に悪化します。
 過去を見渡しても、1984年以降のオリンピックで、アトランタ五輪(96年)以外、開催国はどこも五輪後大不況に見舞われています。景気を浮揚させる目玉政策や成長戦略がない日本も、巨大な廃虚を残して不況のドン底に陥る可能性はあります。

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