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ふりかけ"がつなぐ多生の縁

2016年2月28日号
 日本人と切っても切れない食べ物ランキングを作ったら、「白いごはん」が上位に来るのは間違いない。それゆえ全国各地に、この無垢(むく)な食べ物を生かすための、さまざまな「ごはんの友」が存在する。
 郷土色豊かな漬物、多彩な佃(つくだ)煮、明太子・イクラなどの魚卵等々。そして多種多様な「ふりかけ」も、ごはんの友の一大ジャンルといえる。
 中でも赤紫蘇(あかじそ)を乾燥して砕いた「ゆかり(R)」は、シンプル派の代表格。まるで一般名詞のように使っているが、実はこれ、広島県の食品メーカー・三島食品の登録商標なのだ。梅干しの色付けに使った赤紫蘇の有効利用法を模索して、1970年に開発された。当初は地味な存在だったが、今や同社の看板商品の一つになっている。
 このロングセラーが最近、再ブレークしている。写真のような、ペン型容器入りの「ゆかり(R)ペンスタイル」(税別500円)が、品切れ続きになるほど売れているのだ。
 同社の社長は日ごろから、自社製品を小瓶に詰め替えて持ち歩いていた。「もう少し手軽になれば......」と考えていたところ、携帯性に優れたペン型パッケージのアイデアと出会う。惚(ほ)れ込んで製品化を提案したものの社内は盛り上がらず、試作品は社長の個人的な使用に止(とど)まっていた。
 しかしある日、クラブで焼酎にふりかけるためにペン型容器を取り出したところ、ホステスさんたちに大ウケ。
「これは単なるふりかけではなく、コミュニケーションツールなんだ!」と確信した社長は、製品化に踏み切る決断をしたという。
 限定的に始めた一般販売は、好評を得てネット通販に拡大する。昨年12月にSNSで拡散され、半日で1000本を完売して品切れ。ようやく今月から、販売再開の予定だ。
 胸ポケットに「ごはんの友」なんて、ちょっと楽しいではないか。
(小出和明)

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