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ゆうちょ銀行 国債からリスク資産へ転換

2016年2月21日号
 2月1日には市場部門の下に「不動産投資部」を設置し、運用のスペシャリストで年金制度のプロ・年金数理人でもある清水時彦氏が部長に就いた。清水氏は昨年1月まで年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の事業企画課調査室長を務め、資産構成割合や運用体制の見直しに携わった。GPIFが株式をはじめリスク資産の運用を強化するなど投資環境の整備で中心的な役割を担った人物。
 200兆円を超える資産を運用するゆうちょ銀行は、株式上場前後から徐々に国債の運用比率を下げる一方、株式などリスク資産の運用比率を引き上げている。昨年6月末時点の国債保有残高は101兆6439億円で、運用資産に占める割合は49・2%と、初めて50%を下回った。日銀の異次元緩和に伴って国債の利回りは超低水準のまま。マイナス金利の導入によって長期金利は一時0・05%まで下がり、過去最低を更新した。
 大量の資金を国債で運用する地方銀行や生保からは「国債で運用する道は断たれた」という恨み節も聞こえ、100兆円もの資金を国債に振り向けるゆうちょ銀行もまた然(しか)り。国債の運用比率はさらに低下し、リスク資産への運用は拡大するとみられる。
 ゆうちょ銀行は、早ければ4月にも預け入れ限度額が現行の1000万円から1300万円に引き上げられる見通し。そうなれば貯金量の増加は確実で、その分、従来に増して運用に力を入れる必要がある。このため清水氏をはじめ、ゴールドマン・サックス証券の佐護勝紀元副会長や宇根尚秀氏ら運用の専門家を中途採用し、体制整備を急いでいる。日本郵政の西室泰三社長も「大いに期待している」とハッパをかけている。
 昨年末には、GPIFの「運用損7・8兆円」がニュースになったばかり。政権同様の"株価頼み"が度を越さなければいいのだが。
(森岡英樹)

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