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阪神元町駅の地下飲食街ピンチ

2016年1月24日号
 昭和レトロの雰囲気が色濃く残る阪神電鉄元町駅(神戸市)にある地下街「元町有楽名店街」。店舗貸主の阪神電鉄が今年3月までの明け渡しを迫り、飲食店主らが存続を求めている。
 戦後間もない1947(昭和22)年に「阪神メトロ街」として、元町駅の西口と東口をつなぐ地下約120メートルの区間で開業した。フランク永井の「有楽町で逢いましょう」のヒットなどで59年に現在の名称になったが、今も居酒屋、スナックなど約30店舗が入居する。阪神・淡路大震災(95年)にも耐え、長らくサラリーマン憩いの場だった。地上への出口がやや遠いという難点はあるものの、違法建築物ではなく、誘導灯やスプリンクラーで対応していた。
 しかし、阪神電鉄側は3月末での閉鎖を提示し、2014年11月から説明会を開いてきた。「(有楽名店街は)建築基準法上も既存不適格とされており、排煙設備や階段など安全のための大改修が必要。火災になれば鉄道運行にも影響する。完全に閉鎖したい」(広報部)。14年3月に阪急電鉄十三(じゆうそう)駅近くの古い飲食店街「ションベン横丁」で発生した火災で、運行に大きな支障が出たことも響いた。
 だが昭和、平成と移り変わる戦後を見続けた飲み屋街の閉鎖を惜しむ声は根強い。
「手作りの料理を出すスナックなど、今では少なくなった昔の雰囲気がある。何とか残せないでしょうか」(スナック「りさ」の西中翔子さん)
 存続を支援するマンション管理士の高田富三氏は「地下飲食街として日本で1、2を争う古さを誇る貴重な昭和文化です」と指摘。各店主らも存続を目指して約1万6000筆の署名を集めるなどしたが、電鉄側は「賃貸契約は終わっている」と一部の店主を提訴するなど前途多難だ。
 大阪市でも昨年2月、阪神百貨店の改修で名物だった地下飲食店街が消えた。戦後71年、「消えゆく昭和」の加速はやはり寂しい。
(粟野仁雄)

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