くらし・健康詳細

イチオシ
loading...

口永良部島噴火と「変動期」に入った日本列島

2015年6月14日号
=特別寄稿 鎌田浩毅・京都大教授

 5月29日午前10時前、鹿児島県の沖合にある活火山の口永良部島(くちのえらぶじま)で、爆発的噴火が発生。火口から噴煙が9000メートル以上も上昇し、大量の噴石が飛散したのです。さらに、高温の火砕流が、島の中心にある新岳の南西から北西にかけて流れ下る現象が起きました。火砕流とは、熱い火山灰が火山ガスと混じりあいながら高速で流れる非常に危険な現象です。一部は海岸にまで達し、72歳の男性が顔に軽いやけどを負いました。

 ◆初の噴火警戒レベル5

 気象庁は直ちに噴火警報を発令し、これまでの噴火警戒レベル3(入山規制)から最も高いレベル5(避難)に引き上げました。口永良部島には82世帯137人が暮らしていますが、全住民に島外への避難指示が出されました。活火山にレベル5が適用されたのは、全国初のケースです。
 噴火の過去を振り返ってみると、新岳では死者を出すなど危険な噴火が繰り返されてきました。例えば、1841年の噴火では多数の犠牲者が記録され、昭和に入ってからも1933~34年の噴火では集落が全焼し、死者8人という大惨事に。戦後も66年には先に説明した火砕流が発生し、負傷者が出ています。
 今回の噴火も過去の例のように、高温のマグマが直接的に関与した「マグマ噴火」です。これは、昨年9月の御嶽山や今年5月の箱根山で起きた「水蒸気噴火」よりも激しい噴火を引き起こします。すなわち、33年や66年に起きた噴火規模に匹敵する可能性があります。よって気象庁は、今後も爆発的な噴火が続く恐れがあるとして、火砕流の発生や大きな噴石の飛散に対して厳重な警戒を呼びかけています。
 口永良部島の噴火は、私にとってある意味では予測されたことでした。というのは、4年前に起きた東日本大震災によって、日本列島では「大地変動の時代」が始まってしまったからです。

政治・社会

くらし・健康

国際

スポーツ・芸能

対談

  • 艶もたけなわ

    橋本マナミ 女優

    2017年6月18日号

    阿木燿子の艶もたけなわ 157   かつて、"愛人にしたい女性ナンバーワン"のキャッ...

コラム