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韓国 双子の女子バレー選手が発端 告発が急拡大する「校内暴力」

2021年3月14日号

 1970年代後半〜80年代前半に日本の教育現場では、いじめや校内暴力が吹き荒れた。韓国では現在、「校内暴力」が話題となっている。

「テレビなどで顔を見るたびに、あの陰鬱な学校時代を思い出す」。ネット上でこんな書き込みがなされたのが2月上旬だった。バレーボールの女子代表の主力で双子の李在英(イ・チェヨン)、李多英(イ・ダヨン)の両選手から、小・中学生時代のチームメートだったとする人物が暴力を受けたり、お金を強要されたりしたと主張したのだ。

 24歳の李姉妹は事実を認め、SNSで謝罪文を掲載した。所属チームは両選手に無期限の出場停止処分を下し、韓国バレーボール協会も代表の選抜対象から、2人を無期限で外すことを決めた。

 すると、男子のプロリーグの2選手から学生時代に暴力を振るわれ、重傷を負った被害者がいることが分かった。また、ベテラン選手のパク・サンハ氏も高校時代に合宿所で後輩を殴ったとして謝罪し、引退に追い込まれた。

 こういった告発が燎原(りょうげん)の火のごとく広がった。現在は野球界や芸能界で相次ぎ、校内暴力の告発合戦といった様相を見せている。

 ただ、告発された女性アイドルが「事実無根」と反論して証拠を見せるなど、告発の中には虚偽のものがあるのも確か。また、事実を認定しようにも、証拠の大部分を被害者からの告発・証言に頼らざるを得ず、訴えられた者が過去に遡(さかのぼ)り、確たる証拠を示せないケースが多い。

 慰安婦や元徴用工の問題での日本に対する態度でも見られるように、韓国は「被害者中心主義」の考え方が強い。校内暴力は根絶しなければならないが、行きすぎた告発は「新たな被害者を生むのではないか」との声も出始めた。

 韓国政府は、校内暴力の加害者がスポーツ界で活動できなくする規則を設ける方針だ。日本でも2013年に柔道界で暴力問題が明らかになった。「対岸の火事」で済めばよいが......。

(浅川新介)

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