国際詳細

News Navi
loading...

「完全なる非核化」は実現するか 「迷走」6・12米朝首脳会談決定

2018年6月17日号

 中止か、開催か―。史上初の首脳会談開催を巡り、舌戦を繰り広げてきたトランプ米大統領と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長。トランプ大統領が6月1日、予定通りにシンガポールで6月12日に開催すると発表したことで、混乱は収束に向かうことになった。
 ではなぜ、米朝両国ともに会談に意欲的だったのか。
 北朝鮮とすれば、「核武力は完成した」という段階で、最大の敵国である米国とようやく対話ができるようになったと判断したのだろう。自国の体制維持と今後の経済再建には、米国との緊張状態を解消することが何より大事、というわけだ。
 一方の米国側の思惑は明らかだ。自国に到達可能な核兵器と弾道ミサイルを除去するため、朝鮮半島の非核化を強力に推進することだ。金正恩氏も非核化に応じる意向はあるが、焦点となるのは非核化の"程度"だ。
 米国側の究極的な要求は「リビア方式」と呼ばれる「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)。実務レベルで合意できれば、首脳会談の成功は約束されるといっても過言ではない。
「だが、完全なる非核化はとても難しい。ひとまず、北朝鮮が申告した核関連施設などの非核化を先に手をつけるほかない」(核問題の専門家)
 そもそもトランプ大統領には、今年11月に予定されている中間選挙で、政権の外交的果実として北朝鮮の非核化をアピールする狙いもある。
「時間的には、金正恩が有利」(韓国統一省関係者)。非核化に関しては、「11月」という制約と目標がある米国ではなく北朝鮮が主導権を握ることは確実。かつ選挙といったハードルもない。金正恩氏には「トランプが無理難題を押しつけるなら、次の政権まで相手にしない」という手もある。
 年初以来、主導権を掌握しているのは北朝鮮。そんな中で、トランプ大統領が何を語りかけるのか。それを考えるだけでも関心が高まってくる。
(浅川新介) 

政治・社会

くらし・健康

国際

スポーツ・芸能

対談

  • 艶もたけなわ

    コシノジュンコ デザイナー

    2018年6月17日号

    阿木燿子の艶もたけなわ/206  ファッション界という枠にとどまらず、イベント空間や...

コラム