国際詳細

News Navi
loading...

石油禁輸、金正恩の資産凍結... 「さらなる制裁」でどうなる?

2017年9月24日号

 6回目の核実験を行った北朝鮮。これまで限定的とされた制裁の効果は、さらなる圧力強化でどうなるのか。
 国連安全保障理事会(安保理)では、米国が北朝鮮の最高指導者である金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と妹の金与正(ヨジョン)氏ら幹部の資産凍結などを打ち出した。さらに石油禁輸などこれまでにない制裁案を示し、制裁強化に慎重な中国やロシアとの協議を進めている。
 では、2006年の初の核実験以降、経済制裁の効果はあったのか。北朝鮮の現状を知る中国などのビジネスマンらの話を総合すれば、「部分的に影響はあるが、それほど効いている様子はない」。
 とはいえ、すでに制裁項目に入っている石炭や鉄鉱石など鉱物関係のビジネスは、かなりの支障を来しているようだ。彼らは「中国への輸出が厳しくなり、鉱山は全国でほぼ開店休業状態」と口をそろえる。水産物の輸出も、深刻な打撃を受けているようだ。「北朝鮮産の価格が1~2割上昇した」(中国吉林省のビジネスマン)といい、入手できなくなった中国の業者の倒産が相次いでいるという。
 経済の根幹である石油は評価が難しい。「ガソリンや軽油価格が上がり、工場の機械が動かせない」との声がある一方で、「それでも入っている」との情報もある。中国が対北朝鮮輸出を絞りつつあるようだが、逆にロシアからの輸入が増えていると話すビジネスマンも少なくない。
 韓国銀行によれば、16年の北朝鮮の経済成長率は3・9%で前年のマイナス成長から大きく成長している。米国が示した制裁案には、海外労働者派遣とアパレル縫製など繊維品の交易中断が盛り込まれ、これが決議されれば、「数十億ドルの外貨収入を失うなど、北朝鮮経済にはかなりの打撃」(北京の朝鮮労働党関係者)。
 制裁の効果をにらみ、国際社会との綱引きが激しくなりそうだ。
(浅川新介)

政治・社会

くらし・健康

国際

スポーツ・芸能

対談

  • 艶もたけなわ

    齋藤孝 明治大文学部教授

    2017年9月24日号

    阿木燿子の艶もたけなわ 170  ベストセラー『声に出して読みたい日本語』など著書多...

コラム