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ハリケーン「ハービー」被害甚大 米が"債務天井"引き上げ検討か

2017年9月24日号

 米テキサス州を中心に死者60人を超えるなど甚大な被害をもたらした大型ハリケーン「ハービー」。被害総額が2005年にルイジアナ州ニューオリンズを水没させた「カトリーナ」に次ぐ規模になると予想され、テキサス州のアボット知事は「1800億ドル(約20兆円)に達する可能性がある」と発言した。
 これに対し、トランプ大統領はまず「個人資産からハービー被災者支援に100万ドルを寄付する」としたうえで、連邦政府から150億ドルの拠出を提案した。しかし、その財源については不明なままだ。
 米国の抱える累積赤字総額は公表ベースを上回る65兆ドルを超えるといわれる。このため米政府は連邦政府債務に対し上限を設定し、予算のやり繰りを迫られてきた。しかし過去には"債務天井"の引き上げが定期的に行われ、実質的には無意味とも指摘されてきた。トランプ大統領の公約は米財政を黒字に戻し、債務を縮小させるというものだったが、「ハービー」に対する支援金捻出のため債務上限の引き上げも検討している、という。
 そもそも、こうした場合に支援金を拠出する機関である連邦緊急事態管理局(FEMA)はすでに今年度分の予算を使い切る勢いで、「ハービー」の後にフロリダ州に接近しているハリケーン「イルマ」に対してはお手上げ状態だ。トランプ政権は「もし債務天井の引き上げが行われなければハービーやイルマの被害者の元に届く支援金に遅滞が生じる」としている。
 トランプ大統領は一方で、依然として議会に対し「メキシコとの国境の壁の建設着手に賛成しないなら政府閉鎖もありうる」との脅しもやめていない。
 ハリケーン被害の視察と被災者への激励としてテキサス州を訪れ、一応の評価は得た大統領だが、今後の対応の仕方によってはさらなる支持率低下も招きかねない。まさに大統領にとっては試練の秋となりそうだ。
(土方細秩子)

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