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 ロンドン高層住宅火災の「悲惨」 住民らが原因究明の徹底求める

2017年7月 2日号

 これは「人災」なのか。ロンドン警視庁によると、6月14日未明にロンドンの高層ビルで起きた火災は16日現在、少なくとも30人が死亡、負傷者多数という大惨事となった。
 火災が起きた高層住宅「グレンフェル・タワー」(24階、120戸)は地上から4階までが商業施設、5階から24階までが住宅という構造だった。火災発生時にはタワー内に数百人が居住していたとみられるが、瞬く間に燃え広がった炎で救助活動は難航、上層階から飛び降りる人も多数目撃され、地上から「飛び降りるな」という消防職員の怒号と周囲の悲鳴が響き渡っていた。
 現地報道によると、低層階から出火したとみられる。なぜ、炎がここまで短時間でタワー全体に回り、まるで戦場のような光景になったのか。
 現時点で、大規模火災となった原因とされるのが、金属の合板加工による外壁だ。通常は金属をベースに別の金属を貼り合わせたものが多いが、タワーではベース部分にポリエチレンが使用されていた。昨年まで約2年かけて行われた改装工事で、この外壁が採用された。炎は外壁を伝って低層階から中高層階へと広がった可能性が指摘されている。フランス、オーストラリアでも、同タイプの外壁を使った高層ビル火災が起きている。
 改装工事を行ったライドン社は火災発生当時、「すべての火災防止に関する建築基準を満たしていた」との声明を発表したが、後にこの部分は削除された。
 現場に駆けつけたメイ首相は「火災防止のための建築基準法に不備はなかったのか、検証する」と語った。被災者らが火災の翌日、カーン・ロンドン市長に「徹底的な原因究明をしてほしい」と詰め寄ったのも無理からぬ話だ。
 さらに現地報道によると、このビルには非常階段が1カ所しかなかったことも被害拡大の原因とされる。タワーとはいえ公営住宅で、ごく普通の人々や移民が犠牲になった。原因解明は徹底して行われるべきだろう。
(土方細秩子)

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