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「白人だらけ」批判で山が動いた アカデミー賞「多様性」に舵切る

2017年2月26日号

「候補者も会場も白人だらけ」と痛烈な批判を受け、スパイク・リー監督の授賞式ボイコットにつながった昨年のアカデミー映画賞。何せ主演、助演の俳優部門にノミネートされた20人全員が白人だったのだ。有名俳優のウィル・スミスらも賛同し、主催する映画芸術科学アカデミーに対する批判が高まった。
 批判を受けてか、アカデミーは「2020年までに現在の女性、非白人の会員数を倍に増やす」と宣言、ダイバーシティ(多様性)の導入に積極的に取り組んできた。今年の俳優部門のノミネーションは一転、20人中6人が黒人、1人がインド系という構成になった。最優秀映画部門でもデンゼル・ワシントン主演の「フェンス」、アデル・ロマンスキーら出演者の多くが黒人である「ムーンライト」の2本がノミネートされた。
 とはいえ、映画は数年かけて企画から制作を行う仕組みであり、昨年批判されたからといってすぐに大きな変化は訪れない。「映画界には女性監督が少なすぎる」という女性運動もまた健在だ。
 また、今年のアカデミー賞には、もう一つの見所がある。過去最多となる20回のノミネーションを受けたメリル・ストリープの存在だ。
 ストリープはゴールデングローブ賞の授賞式で、名前こそ挙げなかったが、ドナルド・トランプ大統領を痛烈に批判したのだ。特に選挙戦中にトランプ氏が体の不自由な記者の物真似(まね)をしたことを「昨年最も心が痛んだ出来事」と語った。これに対し、トランプ大統領はツイッターで「米国で最も過大評価された女優」などとやり返した。アカデミー賞の会場でも、2人の舌戦が聞かれるのか、という興味がわき起こるのも当然だ。
 また、イスラム系、ヒスパニック系住民への差別的表現を繰り返す大統領の前に「ダイバーシティ」を突きつけるのも、アカデミーの真骨頂といえる。授賞式の注目度が例年に増して、高まっている。
(土方細秩子)

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