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入国禁止令に「反トランプ」加速 米アカデミー賞にも波紋広がる

2017年2月19日号

「中東・アフリカ7カ国からの渡航、ビザ(査証)発給などを一時的に中止する」
 トランプ大統領が1月27日に発した大統領令により、米国内に混乱が生じている。テロの恐れを理由に、有効なビザ、永住権を持つ者も、対象国籍であれば米国への再入国ができなくなる恐れがある。
 注目を浴びたのは、今年のアカデミー賞にノミネートされているイランの映画監督、アスガー・ファルハディ氏が授賞式への出席を拒絶したことだ。ファルハディ氏は「もし自分に例外措置が取られたとしても、このような侮蔑的な方法で国家間の溝を深める行為を認めるわけにはいかない」との声明を発表した。
 ファルハディ氏は映画「セールスマン」により今年の外国語映画賞にノミネートされていた。同時に授賞式に招聘(しょうへい)されていた主演女優、タラネ・アリドゥスティさんも授賞式への欠席を表明している。アリドゥスティさんは米国によるビザ発給停止を「人種差別だ」と表現した。
 米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは、大統領令による措置の撤回を求めている。ファルハディ氏は「アカデミーが今回の大統領令に反対しているのは理解しており、今回の欠席はボイコットなどアカデミーに対する反感を示すものではない」と述べている。さらに同氏は「イランにおいても強硬主義者は同様に他の国家を侮蔑する傾向がある」としながらも、トランプ政権の手法に疑問を呈している。
 もちろん大統領令に対し、各州の裁判所は「違憲」であるなどの見解を表明、独自に入国を受け入れる動きもある。しかし対象7カ国の米大使館がビザ発給を停止したこともあり、渡航者が激減しているのも事実だ。シリコンバレーなど、移民の労力に期待する産業界からは大きな反発が起こっている。
 波乱の幕開けとなったトランプ政権。米国をどこへ連れて行こうというのだろう。
(土方細秩子)

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