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「浮浪者以下」から大統領へ栄達 トランプ氏「七転び八起き」人生

2016年11月27日号

 ヒラリー優勢」といわれながらも大逆転で次期大統領に決まった共和党のドナルド・トランプ氏(70)。私は10年前の2006年10月、ハワイのコンドミニアムを売りに来日したトランプ氏を取材した。当時はサブプライムローン危機が表面化する1年前で、米国は住宅バブルのただなか。トランプ氏は、テレビの視聴者参加型番組「アプレンティス」のホストを務め、「You are fired!(お前はクビだ!)」という決め台詞(ぜりふ)で人気が頂点にあった。
 この時、「米住宅バブルの懸念について、どう思うのか」と質問したところ、トランプ氏は数秒間の沈黙の後にこう述べたのだった。
「メディアはバブルを作りたがるものだが、今はバブルではない。確かに04、05年は私のこれまでのキャリアの中でも"最良"のマーケットだった。そもそも私はバブルを見るのが大好きだ。なぜなら私は、不動産を安く買っているからだ。しかし、いまはグッドマーケットだ。だからいまは買うチャンスなのだ」
 そしてトランプ氏は「良い質問だ」と微笑(ほほえ)んだ。皮肉交じりの質問に的確に答える姿が印象的だった。
 まさかの番狂わせは、なぜ起きたのか。トランプ氏の勝因の一つに「七転び八起き」の人生哲学がありそうだ。
 1980年代前半、ニューヨーク市マンハッタンの5番街にトランプタワーを建て、「不動産王」としてメディアの寵児(ちょうじ)となったトランプ氏。90年代前半に日本のバブル崩壊と連動するかのようにニューヨークの不動産価格も暴落。トランプ氏も痛手を負い、92億ドルの負債を抱えた。その頃、街角の浮浪者を見て「彼の方が金持ちだと思った」と話している。再起不能と言われながら、90年代後半の住宅バブルの流れに乗って「奇跡の復活」を遂げた。
「浮浪者以下」のどん底から、大統領にまで上り詰めた姿は、「アメリカンドリーム」そのもの。日本にとって手強(てごわ)い大統領となることは間違いなさそうだ。
(山口敦雄)

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