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対露金融支援「解禁」の呼び水か 国際協力銀の40億円融資で波紋

2016年11月13日号

国際協力銀行(JBIC)によるロシア最大手銀行のズベルバンクへの単独融資(約40億円)が判明し、日本の民間銀行が揺れている。ズベルバンクは欧米の対ロシア経済制裁の対象。にもかかわらず政府系金融機関であるJBICがあえてリスクをとって単独融資に踏み切る意図を測りかねているためだ。
 民間銀行が神経を尖(とが)らせる理由はそればかりではない。実は、民間銀行もまた、悩ましい事情を抱えている。「安倍政権の中枢から直接、各民間銀行のトップに対露金融支援について知恵を出すよう要請が来ている」(メガバンク関係者)というのだ。JBICの単独融資はその呼び水という位置付けか。
 12月15日に安倍晋三首相の地元・山口県で開催されるロシアのプーチン大統領との首脳会談に合わせ、民間銀行による対露金融支援が大きく動き出す可能性が高い。
 5月の日露首脳会談で安倍首相はプーチン大統領に対し、北方領土交渉に関する「新たな発想に基づくアプローチ」と「8項目の経済協力プラン」を提案。9月のウラジオストクでの会談には、日露の大手企業の経営陣も顔をそろえた。だが、北方領土問題をはじめ重要な部分については、日露首脳とロシア側の通訳の3人だけの密室会談となり、情報は漏れてこない。JBICの単独融資に関し、民間銀行が身構えるのも無理はない。
 JBICの融資は、最終的に極東の港湾運営会社に融資されるものだが、あえて、銀行(JBIC)が銀行(ズベルバンク)に融資し、それが当該企業に流れる「ツー・ステップ・ローン」の形式が取られている。現地銀行を介することで貸し倒れリスクを抑えるのが狙いだが、欧米の反発を和らげたいとの配慮も滲(にじ)む。
 邦銀によるロシアへの円建て融資は制裁対象とはなっていないが、ロシアのクリミア併合後の経済制裁を受け、対露融資残高はほぼ半減し、新規融資は事実上ストップしている。そのたががいま外れようとしている。
(森岡英樹)

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