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オバマケアは来年保険料値上げ 平均25%増で制度存続危ぶむ声

2016年11月13日号

11月8日に投開票される米大統領選。これと同時に、2期8年のオバマ政権が幕を引く日も近づいてきた。そのオバマ政権の最大の成果といえば、医療保険制度改革、いわゆるオバマケアの導入だ。だが、"オバマ退場"が迫る中、先行きに不安が膨らんでいる。
 オバマケアとは「アフォーダブル・ヘルスケア・アクト」、つまり求めやすい価格で国民に健康保険を提供するという法律のこと。約5000万人といわれる無保険者の救済が目的。政府が市民に必要最低限の医療保険を持つよう義務づけ、中低所得者層の保険購入を支援するために補助金を税額控除の形で支給している。月額200ドル前後で保険に加入できるようになった。
 ところが、オバマケアに参加している保険会社が次々に「当初の価格設定が低すぎた」と値上げを発表。来年からの個人負担が一気に平均25%上がることになった。中には60%以上の値上げを提唱する会社もある。また、米医療保険大手のエトナ社が「採算が取れない」として11の州でのオバマケア提供を取りやめると発表したことも大きい。
 大統領候補のうち、ヒラリー・クリントン氏(69)はオバマケアの継続を訴えるが、ドナルド・トランプ氏(70)は見直しを主張。民主党候補指名争いで善戦したバーニー・サンダース氏(75)も「国が保障する保険が必要」と訴えていた。オバマケアに弱点があることは多くが認めている。
 企業が保険を提供する限り、保険に加入した受診者が増えれば保険料は値上がりを続けることになる。そもそも米国の医療費が先進国中で群を抜いて高いのは、訴訟社会であるため医師が訴訟保険に加入する必要があり、それが診察料に跳ね返っているためだ。
 オバマ大統領は「1600万人以上が加入した」と自画自賛するもの、利用者負担増が続けば制度の存続自体が危ぶまれる。どちらが大統領になるにせよ、オバマケアの見直しを迫られる可能性は十分にある。
(土方細秩子)

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