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米国 「小学校3、4年生並み語学力」 爆発事件でトランプ氏が窮地に

2016年10月 9日号

 米ニューヨークの繁華街で9月17日に起きた爆発事件が、11月の大統領選に影響しそうだ。事件後、共和党候補のドナルド・トランプ氏(70)が「被害者家族にお悔やみ申し上げる」と発言、思わぬ波紋が広がっている。
 トランプ氏は冒頭の発言の中で「condolences」と表現していた。ところが同事件では、負傷者29人を出したが死者数はゼロ。一般に死者を悼む場合の言葉であるため、「不適切」と米メディアから盛んに揶揄(やゆ)されているのだ。
 これには伏線がある。米大統領選でまだ共和党候補がひしめいていた今年3月、カーネギーメロン大学の研究機関が各候補の演説、討論会などからその語学力を比較する研究報告を発表した。その中で、ほとんどの候補は「小・中学生レベル」とされ、中でも「小学校の3、4年生並み」と酷評されたのがトランプ氏だった。
 あえて平易な言葉を選び、分かりやすく話すのは候補者の常套(じようとう)手段。必ずしも高度な英語を使わなかったからといって候補者が実際に語学力に劣る、とは限らない。とはいえ、爆発事件は研究報告を裏付けるようなエピソードになった。
 民主党のヒラリー・クリントン候補(68)は「事件の詳細を把握する前に公の場で発言するのは極めて軽率な行為」と非難した。トランプ氏は事件の一報を受け、被害実態を把握しないままに死者が出たと思い込んでいた節がある。
 爆発事件ではアフガニスタン生まれの米国籍の男が容疑者として逮捕され、両候補による舌戦が始まっている。クリントン氏は「トランプ氏の過激発言がテロリストのリクルートに使われている」とイスラム教徒に対する暴言を繰り返すトランプ氏をけん制。トランプ氏は「クリントン、オバマによる移民政策、イラク戦争への対応が現在の米本土におけるテロという事態を呼び起こした」と演説した。
 2人が対決する討論会を間近に控え、テロ問題が大統領選挙の焦点に浮上する可能性も大きい。
(土方細秩子)

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