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9・11式典中座したヒラリー氏 「重病説」で大統領選に影響必至

2016年10月 2日号

いよいよ2カ月後に迫った米大統領選挙。ABCテレビと『ワシントン・ポスト』紙による最新の世論調査では、ヒラリー・クリントン氏(68)がドナルド・トランプ氏(70)を5ポイントリードしている。そんな折、ヒラリー氏の「健康不安説」が飛び交っている。
 9月11日、2001年の同時多発テロの追悼式典をヒラリー氏が体調を崩して退席、実は数日前に肺炎と診断されていたことが明らかになった。ヒラリー氏は「家族だけに病気であると伝えていた。それほど問題になるとは思っていなかった」とコメント。だが9・11は米国にとって今も深い傷痕を残す事件だけに、大統領候補が式典を中座する事態は国民の不信感を招いた。
 時を同じくして、ウィキリークスは「ヒラリー氏はパーキンソン病もしくは頭部損傷による後遺症を患っている」などの重病説まで流した。
 これに対し、ヒラリー氏本人は昨年の医師の診断書を提出。「健康上の問題はない。血栓が見られたが薬の服用により快癒している」と主張していたが、最新の診断書を提出しないなど健康面の問題は選挙戦の中でも注目され続けた。ウィキリークスは「健康上の問題を正直に国民に提示しないのは不誠実な態度」と非難している。
「重大な健康上の問題があるのでは」と指摘してきたトランプ氏だが、意外にも「大事でなければよいけどね」と"大人の対応"。ただし前週のヒラリー氏の「トランプ氏の支持者の多くは人種差別主義者で男尊女卑」などのコメントを取り上げ、「憎悪をかき立てるネガティブキャンペーン」とも語っている。
 米国でもヒラリー氏の式典退席は「今後の支持率に影響を与えるかもしれない」との論調もある。「肺炎をおして式典に出席した」と称賛する声もあるが、結果的には大きな失点となった。選挙戦の行方はますます混沌(こんとん)としている。
(土方細秩子)

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