国際詳細

News Navi
loading...

「核武装」を国内向けアピールか 北朝鮮"過去最大規模"の核実験

2016年9月25日号

北朝鮮が今年2回目、通算で5回目となる核実験を強行した。9月9日、韓国が「人工地震による地震波を感知」と発表。同日、北朝鮮も朝鮮中央通信などが核兵器研究所の声明として「新開発の核弾頭の爆発実験を実施した」と、核実験の実施を認めた。
 過去の核実験に比べて、最大規模の威力との指摘がある。
「核弾頭の爆発実験」が本当に成功したのであれば、安全保障上、深刻な問題に発展する。今年に入り、北朝鮮は弾道ミサイルの発射実験を繰り返した。8月には潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を打ち上げた。9月にも地上移動型の弾道ミサイルを発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)にまで達している。
 これらのミサイルに核弾頭を装着すれば、どこにでも核攻撃を加えられる。米オバマ政権の「戦略的忍耐」政策により、対話など積極的な接触を行わなかったことが裏目に出て、北朝鮮にまんまと兵器開発の猶予を与えてしまったともいえるだろう。
 ただし、「ミサイルも核も、その成果を見せる相手は北朝鮮国民だ」(北朝鮮政府関係者)という。北朝鮮は米韓の軍事的脅威を強調しながらも、度重なるミサイル発射や核実験は国内向けのアピールに過ぎないと北朝鮮国内では受けとめられているようだ。
 2016年1月の水爆実験の成功を皮切りに、金正恩(キムジヨンウン)党委員長は核武装の強化を明言。国民への約束として、節目に何回も発言してきた。さらに今年5月に開かれた第7回党大会でも、憲法に明記した「核保有国」という立場を再度強調し、「核の拡散はしないが、核兵器は保有する」とわざわざ発表した。
 北朝鮮に対する国際社会の制裁強化にもかかわらず、11月の米大統領選ごろまでは、ミサイルや核などの軍事的成果を誇示し続ける可能性は高い。日本を含め周辺国は当面、緊張を強いられることになりそうだ。
(浅川新介)

政治・社会

くらし・健康

国際

スポーツ・芸能

対談

コラム