国際詳細

News Navi
loading...

「税収増目当て」と市民猛反発! 肥満社会のアダ花「脂肪税」現る

2016年8月28日号

 インドのケララ州が7月、ハンバーガーやピザなどのファストフードに14・5%の「脂肪税」を課税すると発表して波紋が広がっている。
「成人病大国」といわれるインドでも、ケララ州は肥満人口の割合が国内で2番目に多い"不健康"州で知られる。そこで市民の健康維持の名目で、外資ファストフードへの課税に至ったワケである。
 州税当局は「肥満の抑止力になる」と説明するが、増税に敏感なのはどこの国も同じ。当然、市民は「伝統的な食事も脂っこい。ファストフードだけを狙い撃ちしても効果はない」と猛反発している。
 フィリピンでも6月末に就任したばかりのドゥテルテ大統領がファストフードへの課税案をブチ上げて、国民の反発をくらった。食品業界も「中低所得者の食生活を圧迫する」などとして徹底抗戦の構えだ。
 こうした脂肪税導入の背景には、世界的な肥満人口の増加がある。
 世界保健機関(WHO)などの調査によると、世界の肥満人口の割合はこの40年間で男性は3倍以上、女性も2倍以上に拡大した。肥満人口の増加は市民の健康を損なうだけでなく、政府にとっても医療費の負担増に直結する頭の痛い問題でもある。
 世界を見渡せば、2011年にデンマークが脂肪税を導入したほか、メキシコでは砂糖の入った飲料などに課税する「砂糖税」の例がある。ただ、デンマークの脂肪税は食品価格の高騰などを理由に、12年に廃止に追い込まれている。日本でも昨年、厚生労働省の有識者会議がたばこ、酒と並び砂糖への課税を提言したが、具体案としてまとめるまでには至っていない。
 もっとも、脂肪税も砂糖税も健康管理に効果があるかどうかは専門家の間でも評価が定まっていない。税収増をもくろむ当局の下心を見透かす声もあり、「課税でダイエット」とは「都合のいい増税の言い訳」と捉える市民が多いようだ。
(花谷美枝)

政治・社会

くらし・健康

国際

スポーツ・芸能

対談

  • 艶もたけなわ

    田中麗奈 女優

    2018年5月20日号

    阿木燿子の艶もたけなわ/202   清涼飲料水のCMで初代イメージキャラクターを務め...

コラム