国際詳細

News Navi
loading...

「上海ディズニーランド」が開園 視線の先に「中国映画市場」あり

2016年7月10日号

 米ウォルト・ディズニーが中国企業と組み、55億ドル(約5800億円)を投じた上海ディズニーランドが6月16日に開園した。世界6カ所目のディズニーランドになるが、「繁忙期の入園料が東京ディズニーより高い」「ホットドッグが1本60人民元(約1000円)」「一部の客のマナーに問題がある」といった、否定的な話題が先行した。
 ディズニーのアイガーCEO(最高経営責任者)は「テーマパークは中国進出の最善策」と自賛するが、上海ディズニー単体で損益が均衡するには3年程度かかるという。
 同社にとって「中国戦略の要」(米紙『ウォールストリート・ジャーナル』)と位置づけられる上海ディズニーだが、真の狙いは中国で急成長中の映画産業におけるシェア拡大とみられている。
 中国の映画興行収入は、昨年は前年比約49%増の440億6900万人民元(約7000億円)で世界第2位。2017年には米国を抜き、首位に立つと予測されている。しかし、海外の映画制作会社には大きな障壁が存在する。中国では1年間に公開できる外国映画は34本に限られているのだ。
 中国市場開拓のため、ディズニーはさまざまな手を打ってきた。地場アニメ産業の発展名目で中国・文化省と協力関係を結んだほか、上海最大のメディアグループ・上海東方伝媒集団と提携して自社ブランド映画の中国での制作にも取り組んでいる。また、5月には習近平主席がアイガーCEOと単独会談にも応じた。
 中国当局との密接な関係も手伝って、ディズニーは今年、海外の映画制作会社としては初めて、中国で10億ドル(約1010億円)を超える興行収入を上げると見込まれている。
 小雨が降る中、上海ディズニーの開園セレモニーで、中国の汪洋(おうよう)副首相は「この雨は米ドル、または人民元の雨と呼びたい」と述べた。ディズニーの"金のなる木"はどう成長するのか。
(志村宏忠)

政治・社会

くらし・健康

国際

スポーツ・芸能

対談

コラム