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「核なき世界」実現へ一歩前進 オバマ大統領「広島」訪問決定

2016年5月29日号

 オバマ米大統領の広島訪問が正式決定した。伊勢志摩サミット終了後の5月27日、安倍首相とともに広島を訪れる予定。米国の現職大統領としての訪問は初めてで、まさに「歴史的」訪問といえる。
 2009年、核廃絶に向けた姿勢が評価され、ノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領は同年の訪日の際にも被爆地・広島、長崎への訪問に強い関心を寄せていた。当時は「準備が整っていない」ため実現しなかったが、「将来、両都市を訪問するのは自分にとって非常に意義のあることだ」などと語っていた。今回の日程に長崎は含まれていないが、当時の思いが7年ぶりに結実することになる。
 大統領の広島訪問に米国が難色を示してきたのは、その行為が「原爆投下への謝罪と受け取られかねない」との懸念からだ。今回もホワイトハウスのアーネスト報道官は「そのような理解は正しくない」とクギを刺し、大統領の広島訪問の真意は「核兵器なき世界の実現という目標への前向きな意思表明」であり、「当時と現在の日米関係の劇的な変化に焦点を当て、今後の両国の関係のさらなる発展を目指すもの」などと述べた。
 安倍首相は「唯一の被爆国である日本と戦争で核兵器を使用した唯一の国である米国の長が、共に広島を訪れるのは意義あることだ」との声明を出した。4月に行われたG7外相会合で広島を訪れたケリー国務長官は、予定を変更して原爆資料館を見学し、「内臓をわしづかみされるような感覚だった」と感想を述べている。
 国際社会に核軍縮を訴え続けたオバマ大統領、イランとの核合意などの成果もあったが、北朝鮮やパキスタンではむしろ核の脅威が増大した。
「戦争終結のための核使用は正しい判断だった」というのがホワイトハウスの見解だが、オバマ大統領の広島訪問で「核なき世界」の実現に一歩でも近づくことを祈りたい。
(土方細秩子)

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