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36年ぶり北朝鮮「党大会」が閉幕 金委員長の目標は核より経済か

2016年5月29日号

 36年ぶりに開かれた北朝鮮の党大会(朝鮮労働党第7回大会)が5月9日、閉幕した。
 2012年、金正恩(キム・ジヨンウン)第1書記が政権の座に就いて以降、その統治スタイルに一つの区切りをつけた。しかし、自らの職責を「第1書記」から「党委員長」に変更するというニュースはあったものの、全般的には既存路線の再確認に終わった大会でもあった。
 ただ、核兵器開発とともに金委員長が推し進める経済建設では、ある形容詞が目についた。それは「ハンシマダ」。「情けない」という意味だ。
 大会で金委員長が発表した事業総括報告では、「経済部門のある部分は(世界の)最先端を行きながらも、ある部分は"情けない"状態にある」と苦言を呈した。ある在日朝鮮人は「かつて(祖父の)金日成(キム・イルソン)主席(故人)が、こんな直截(ちよくせつ)的な言葉で部下を〓〓責することがあった」と振り返る。
 金委員長は権力掌握後、「金日成スタイルに近い行動や格好をする」と指摘され続けてきた。「祖父のスタイルを意識しているのはもちろんだが、この言葉は『お上は下々の経済的苦しみもきちんとわかっており、生活の向上・改善に向けてきちんと考えている』ということを国民にアピールしたことにもなる」(前出の在日朝鮮人)
 今回の事業総括報告では、具体的な指摘も相次いだ。
 その一つが電力だ。「改善してきているが、電力供給は足りていないのが現実」(北京の北朝鮮関係者)という状況で、金委員長は「電力問題の解消」を何度も訴えた。これまでにない、率直さだった。
 今回の党大会では「核開発の堅持」が経済より注目されがちだが、実は「経済成長を持続させ、国民の生活向上が第一」(北京の北朝鮮研究者)との指摘が多い。金委員長の本音もここにあると見ても、間違いではないだろう。
 だが、経済制裁が続く中、成長に必要な対外経済の活性化は容易ではない。厳しい状況が続きそうだ。
(浅川新介)

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