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経済制裁強化でも「党大会」開催 気になる北朝鮮のフトコロ事情

2016年5月22日号

5月6日、朝鮮労働党大会という節目を迎えた北朝鮮。だが、国際的孤立に加えて年初に行った核実験とミサイル発射で国際社会の経済制裁は強まるばかり。北朝鮮の現状はどうなっているのか。
 日本の外務省は渡航自粛を国民に呼びかけているが、それでも北朝鮮を訪れた日本人はいる。その1人、「環日本海経済研究所」(新潟市)の三村光弘研究員は「平壌の様子はここ数年来の明るさを維持している」と証言する。
 一方で、3月に訪朝した三村氏は「入国審査の時、審査官に『情勢が緊張していますが、怖くありませんか』と聞かれたり、面談の際に『緊張した情勢の中で党大会に向けた70日闘争を行えるのは、(経済建設と核開発の)並進路線のおかげ』というような言い回しが出ていた」とメディアの取材に述べている。
 北朝鮮経済の最前線である中国遼寧省の丹東市では、「普段のビジネス状況は変わらず、(経済制裁による)落ち込みもない」(中国の商人)という。ただ、「新たなビジネスには、中国、北朝鮮ともより慎重になったのは確か」と付け加える。やはり国際情勢の影響が、じわりと押し寄せつつあるということだろう。
 北朝鮮国内はどうか。
 4月に平壌を訪れた日本の研究者は「平壌にこれといった緊張感は感じられず、市民の表情は明るかった」という。「日米では考えにくいだろうが、北朝鮮は対外経済への依存が比較的小さい。国際的な経済制裁とはいえ、その影響は海外で思われているほど大きくはない」(北朝鮮政府関係者)とも漏れ伝わる。
 確かに、前線の中国企業は目先の利益を大事にするため、「北朝鮮側との取引を早々に手放すことはない」(同)との読みもあるようだ。
 対北経済制裁の効果を推し量るのは難しい。しかしながら、党大会という最大の政治イベントを開けるレベルの経済力を保持しているのは間違いなさそうだ。
(浅川新介)

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