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アジア 米韓合同演習への対抗措置か 北朝鮮ミサイル"乱射"のワケ

2016年4月17日号

 北朝鮮が相次いでミサイルを発射している。射程距離は近距離の地対空ミサイルがほとんどだが、2016年3月には、判明しているだけでも5回発射。4月1日にもミサイルを打ち上げている。
 今年の北朝鮮はとりわけ物騒だ。1月に核実験、2月7日にはロケットを自称する長距離ミサイル「光明星4号」の発射に成功。半面、日米韓、国連などから経済制裁を受けることになったが、それでも傍目(はため)には"意気軒昂(けんこう)"に映る。
 もっとも、近距離とはいえミサイルを乱射する理由が北朝鮮にはある。
「彼らの行動は米韓への対抗心が原点。3月から始まった米韓合同軍事演習期間中は、北朝鮮は形だけでも対抗せざるを得ない。そのための発射です」(韓国・統一省関係者)
 韓国がやるなら北朝鮮も......ということである。
「米韓の軍事訓練は北朝鮮にとって十分な脅威。となると、北の軍部が騒ぎ出す。『我々も対抗して脅威を与えるべきだ』と」(中国の北朝鮮消息筋)。正論ゆえ、最高指導者も軍の主張を認めざるを得ない、という筋書きだ。
「もっと多く、もっと遠く、もっと痛快に打ち上げなさい」
 2月のミサイル発射後、金正恩第1書記は兵器開発関係者らの労をねぎらいながら、そう言ったと朝鮮中央通信は伝えている。このため、「良くも悪くも、若い指導者の考えを朝鮮労働党など幹部たちが測り兼ねているのも事実」(同)と打ち明ける。軍部の突き上げに加え、実は金第1書記自身も"ミサイル乱射"に熱心なのではないかとも考えられているようだ。
 このほか、4月1日の発射は米国で始まった「核安保サミット」への当てつけという見方、また、5月に予定される36年ぶりの朝鮮労働党大会に向けた国内向けパフォーマンスとの見方もある。いずれにせよ、核もミサイルも独裁国家がもてあそんでいい"オモチャ"ではない。
(浅川新介)

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