国際詳細

イチオシ
loading...

鉄面皮・クリントンVS.暴言王・トランプ どっちが勝つのか!

2016年3月20日号
 民主、共和両党の予備選・党員集会が集中し、米大統領選の"天王山"といえる「スーパーチューズデー」。激戦から抜け出したのは、やはりこの2人だった。7月の党全国大会から11月の大統領選へ――この勢い、ホンモノなのか!?

 米大統領選指名争いが過熱している。
 3月1日の「スーパーチューズデー」が終わり、共和党は"不動産王"のドナルド・トランプ氏(69)が11州のうち7州を制して首位を維持。民主党も前国務長官のヒラリー・クリントン氏(68)が8勝、追い上げる上院議員のバーニー・サンダース氏(74)を突き放した。過去の大統領選では、スーパーチューズデーを制した候補が、事実上、党の候補に納まるケースが大半だ。
 昨年来、支持率トップを独走してきたトランプ氏の選挙戦は、まさに"暴言の嵐"だった。国境に壁を造って移民を排除する政策には、ローマ法王からも「トランプ氏はキリスト教徒ではない」と批判された。
 それでも人気が揺るがないのは、金に糸目をつけない人海戦術とインターネットを駆使したプロパガンダ、そして中低所得層にくすぶる不満を代弁して取り込む点にある。大富豪のトランプ氏は、米国で広がる「格差」の原因を外部に求めることで、「米国人は不当に搾取されている」と信じ込ませることに成功した。
「日本や中国は不当に米国から利益をむさぼっている」「米軍が日韓にカネをかけて駐留するのは不公平だ」など、日本がやり玉に挙がることも多い。もし大統領になれば、「北朝鮮の"暴走"はアジアの問題」と距離を置く可能性もある。
 選挙取材で知り合った女子大生は、「母親はトランプを支持している。うちは裕福ではないアジア系移民で、私が『トランプはメキシコ人やアラブ人を批判するだけで自分たちには何もしてくれない』と言っても聞く耳を持たない。自分で物事を考えられない愚かな米国人がトランプを支持している」と話していた。
 確かに当初の"トランプ人気"は物珍しさも手伝った一時的なもので、「現実の投票では米国人は正しい選択をする」との見方が主流だった。しかし米国を覆う閉塞(へいそく)感を背景に、今や多くの人がオバマ大統領以上の「チェンジ」の可能性を見いだしているようだ。発言の内容を検証することなく、"旋風"に呑(の)まれてしまっている感がある。
 一方の民主党・クリントン氏。私用メール問題など危うさをはらみつつも意に介さない大物っぷりは、まさに「鉄面皮」との陰口そのまま。ただし、この勢いを維持すれば、高い確率で「暴言王」対「鉄面皮」の大統領選になりそうだ。
 しかし本選挙では、さらに"不毛な戦い"が繰り広げられるおそれがある。
 クリントン氏は、先に挙げた私用メールを公務で使った問題がくすぶる。米連邦捜査局(FBI)によれば、問題のメールの中には北朝鮮関連の情報に触れた「取り扱い注意」に該当する内容も含まれていたという。「公私混同が激しい」というマイナスイメージが定着し、捜査の行方次第では国家機密を漏洩(ろうえい)した可能性すらある。

政治・社会

くらし・健康

国際

スポーツ・芸能

対談

コラム