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「台南地震」倒壊ビル114人死亡

2016年3月 6日号
 台湾南部を襲った地震は発生から1週間となった2月13日、行方不明者を全員発見したとして捜索活動を終えた。地震による死者は116人で、このうち地震で倒壊した16階建て雑居ビル「維冠金龍」での犠牲者が114人に上った。
 台南市政府は93人の遺族の委託を受け、ビルを建設した「維冠建設」の林明輝元社長に約2億2000万台湾ドル(約7億6000万円)の賠償を求め、財産の差し押さえを台南地方法院に申し立てた。
 倒壊したビルは、強度不足の"おから工事"の疑いが濃厚だ。素人目にも分かる鉄筋の細さと本数の少なさ、コンクリート柱の中から大量の一斗缶が出てくるなど信じがたい光景が続々。テレビが鉄筋の組み方を詳報するなど、手抜きの数々が明らかになった。
 極めつきは、被害者家族の感情を逆なでした林元社長の一言。一時雲隠れしていたが、地震発生から数日後に業務上過失致死の疑いで身柄を拘束され、「倒れても不思議でない」と漏らした。林元社長は1989年に会社設立後、複数回にわたって設立と倒産を繰り返していたことなどがネット上で暴露され、メディアが後追いした。「風水」に強い関心をもち、建築士ではなく占師を頼っていたという。
 ネットやメディアの矛先は、ビル1〜4階を所有する女性にも向けられた。女性は5戸分の壁を取り払って家電量販店に改築し、それが強度不足をもたらしたといわれる。この批判に対し、女性は2003年に物件を購入しているが、建築申請時と着工前の設計図を示し、「当初から壁はなかった」と訴えた。
 女性は不動産業のほか旅行会社や保険会社を経営。かつてラジオパーソナリティーを務めるなど目立った存在で、"やり手"と"がめつい"の両論があったことも"暴露合戦"に拍車をかけたようだ。
 地震大国・日本でもマンションの杭(くい)打ち問題など、建設業界の不正が明るみに出た。決して対岸の火事にしてはならない。
(友寄貞丸)

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