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ドーナツ12個と5マイルマラソンで死亡事故

2016年2月28日号
 疲れた時は甘いものが欲しくなるが、「度を越すと危険」を実証するかのような事故が米ノースカロライナ州で起きた。ドーナツを食べながら走るレースで、死者が出てしまったのだ。
 このレース、日本でも行列のできるドーナツ店として話題になった店の名を冠して「クリスピー・クリーム・チャレンジ」と呼ばれ、2004年から州の公立大学の学生らが中心となって始めた。目的は子どもへのチャリティー活動で、州の公立大生にとっては「卒業までに参加すべきイベント」として知られている。
 レース内容は「2400キロカロリー、12個のドーナツ、5マイル(約8キロ)、1時間」と表現される。折り返しの2・5マイル地点で12個のドーナツをもらい、食べながら復路を走る。一昨年は約8000人が参加、20万ドル近い寄付金が集まり、州の子ども病院に寄付された。ドーナツとマラソンという異なる要素を「健全な肉体と消化力を競う」と謳(うた)い、全米に報じられるイベントとなった。
 ところが、2月6日に開催されたレースに参加した58歳の男性が、レース途中に胸痛を訴え、病院に搬送されたが死亡したという。死因は明らかにされていないが、医師からは「食べながら走るのは血圧の高い人などには危険な行為」との声も上がっている。
 主催側は「レースはチャレンジャーとカジュアルランナーの部門に分かれており、カジュアルにはドーナツ完食は義務付けていない」などと説明しているが、チャレンジャーは12個のドーナツを食べることが完走の条件となる。
 事故を受け、同州に本社を持つクリスピー・クリーム社は「我が社はレースとは無関係でスポンサー関係にもない」との声明を発表するなど、悪いイメージの払拭(ふつしよく)に乗り出す騒動にも発展した。
 ドーナツという"肥満のもと"と、ランニングという健康イメージを組み合わせた意外さとチャリティー目的で人気だったが、思わぬ警鐘を鳴らす形になった。
(土方細秩子)

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