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WHO「ジカ熱」世界的流行懸念

2016年2月21日号
 世界保健機関(WHO)が緊急事態宣言を出し、世界的な感染拡大が懸念されるジカ熱。中南米を中心に感染が広がっており、今夏のリオ五輪にも影響を与えそうだ。
 一般的なウイルスの感染経路は、日本にも生息する蚊(ヒトスジシマカ)が媒介。妊婦が感染すると小頭症の子どもが生まれやすくなるリスクがある。流行地のブラジルでは、昨年10月以降だけで、近年の年間報告数の20倍以上に上る3500件以上の症例が報告されている。ブラジルは基本的に中絶を禁止しているが、国内では中絶を認めるよう署名運動が起きている。
 米テキサス州では性交渉が原因とみられる感染例が判明し、パニックが広がっている。保健当局によると、ベネズエラに渡航した男性と性交渉を持った女性がジカ熱と診断された。冬のテキサスで蚊による感染は考えにくく、性交渉による感染が濃厚という。
 性交渉による感染例は過去に1度報告されている。今回は「確かな証拠はない」段階ながら、確定すれば性感染症としても認識され、パニックが拡大する可能性がある。このため米疾病対策センター(CDC)は、流行地域に渡航した人との性交渉にはコンドームを使うよう呼びかけている。
 また、米赤十字は流行地域への渡航者からは、「旅行後28日以内の献血を受け付けない」と発表。ユナイテッド航空は、該当地区への旅行のキャンセルには無条件で航空券の払い戻しを行うという。現時点でジカ熱に対する特効薬、ワクチンはなく、予防法は「蚊に刺されないこと」だけ。米国では防虫スプレーを扱う会社の株価が上昇するなど、経済への影響もみられる。
 ウイルスを媒介する蚊は各国に生息しており、特にアフリカとアジアでの感染拡大が懸念されている。ブラジル政府は「残念だが、妊婦はリオ五輪観戦を控えた方が賢明だ」との談話を発表するほどの事態。一刻も早い終息を願いたい。
(土方細秩子)

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