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核実験とセットのミサイル発射

2016年2月21日号
 日本の領空に物騒なものが飛んできそうだ。
 北朝鮮は2月8~25日の間に、「人工衛星の打ち上げを行う」と国際海事機関(IMO)に通告した。実質的な弾道ミサイルの打ち上げとされ、国連安全保障理事会の制裁決議でも禁止されている。
 北朝鮮は1993年に「ノドン1号」を日本海に向けて発射して以降、98年、2006、09、12年と発射実験を実施。12年には2回行っている。今回IMOに通告した内容を見ると、12年12月に日本の石垣・宮古島の上空を通過し、フィリピン東方沖に着水したテポドン2号改良型と同型のものと思われる。
 北朝鮮はこの時の発射で、「人工衛星の発射であり、各国が等しく持つ権利」と強弁。人工衛星「光明星3号2号機の発射に成功」と大々的に宣伝した。また、「衛星は軌道に乗った」とも主張。NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)や韓国国防省もこれを確認しているが、実質的に稼働していないとされている。
 北朝鮮にとってミサイル発射実験をそこまで追求するのは、米国を射程に捉える長距離弾道ミサイルを保有したい狙いがある。そして1月の核実験は、ミサイルの弾頭として搭載可能な小型化技術を得るためのものだ。このため、核実験とミサイル発射実験はペアになっている。
 金正恩(キム・ジヨンウン)政権は、祖父、父の代から引き続き、米国による安全保障を強く求めている。だが、米国は相手にしない。だからこそ安全保障の脅威を作り出し、米国に振り向いてもらい、朝鮮戦争以来の休戦協定を平和条約に結びつけたいのが本音だ。
 だが、オバマ政権は"戦略的忍耐"を続けたまま、任期切れを迎えそうだ。米大統領選も本格化し、対外的に米国は思い切ったことができない状態。「米国に振り向いてほしい」という一念の北朝鮮の"火遊び"は、ミサイル発射に成功したとしてもその目的を果たせそうにない。
(浅川新介)

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