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原油の上に浮かぶ国」破綻危機

2016年2月14日号
「原油の上に浮かぶ国」と称されるベネズエラが経済危機に瀕している。
「オリノコタール(超重質油)」を含めると世界最大の原油埋蔵国であるベネズエラは、原油価格の急落に伴い深刻な外貨不足に陥っており、年明けに「経済緊急事態」を宣言したばかり。このまま原油安が続けば、国家財政が破綻しかねないと危惧される。
 資源価格の下落の背景には、イラン核協議の合意に伴う原油需給の緩和、中国経済の減速、そして米国の利上げがあり、いずれも資源・新興国経済を長期にわたり蝕(むしば)みかねない。とくに1月16日に欧米が対イラン制裁の解除を発表したのを受け、同20日のニューヨーク商品取引所の原油先物価格は一時、1バレル=26ドル台まで急落した。原油価格の下落と世界の株価は、シンクロするように下落している。
 全国銀行協会の佐藤康博会長は1月14日の会見で、「今後イランの原油が市場に出てくる、あるいは米国が輸出を始めることを考えると、原油価格が上がる方向ですぐに調整が始まることは考えにくい。場合によっては1バレル20ドルに向かって進むケースもあり得るのではないか」と指摘した。
 また、国際エネルギー機関(IEA)は1月の月報で、「(世界原油市場は)少なくとも2016年末までは供給過剰な状態が続き、原油価格は一段と下落する可能性がある」と警告している。
 危機に瀕したベネズエラは1月20日、石油輸出国機構(OPEC)に加盟する他の12カ国に緊急会合の開催を要請する書簡を送った。しかし、開催には全加盟国の承認が必要で、OPECの盟主であるサウジアラビアは「非加盟国が協力しない限り、減産には応じない」と主張しており、開催は絶望的とみられる。
 デフォルト(債務不履行)の危機をはらんだベネズエラ、世界の金融システムにとって南米の新たな"爆弾"である。
(森岡英樹)

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