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「シェンゲン協定」見直しを検討

2016年2月14日号
 1月下旬、欧州連合(EU)が、旅券なしで域内の自由な往来を認める「シェンゲン協定」を見直すかどうか、検討に入ったことがわかった。
 シェンゲン協定は、共通通貨ユーロの導入とともにEUの理念を象徴する一つ。これを、最長2年の期限付きで入国審査を再び導入するかどうかを検討するという。シリアなど中東からの難民流入の多さに危機感を表明するEU加盟国が増えたためだ。
 実際、6カ月の期限付きで入国審査を導入した国が、オーストリアやドイツなど既に5カ国ある。また、EU非加盟国で昨年1年間で2万人の難民が押し寄せたデンマークも導入している。「流入を制限するためには、協定の見直しもやむを得ないという空気が蔓延(まんえん)してきた」(パリの日本外務省関係者)
 EUでは相対的に難民受け入れに寛容だったドイツやスウェーデン、オーストリアでも明らかに受け入れを制限する方向に舵(かじ)を切り始めた。EU全体で受け入れをリードしてきたドイツでも、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟の支持率が30%台と低下する半面、極右政党「ドイツのための選択肢」の支持が10%を突破するなど、ドイツ国内も難民受け入れに否定的な情勢に向かいつつある。
 EUは昨年9月、12万人の難民を加盟28カ国で分担して受け入れることを決めてはいるものの、反対国もあり、守られるかどうかは不透明。EUで移民・内政を担当するアブラモプロス委員は「シェンゲン協定導入30年で最大の危機」と述べ、決定の早期実行を強く訴えている。
 難民手続きの改正や国境警備隊の創設など、前向きな政策も協議されているが、加盟国の足並みは揃(そろ)わない。3月にはドイツで地方選挙が行われる予定で、選挙結果次第ではEUの根幹となるシェンゲン協定はもとより、"完全なる欧州統合"への道も閉ざされかねない。
(浅川新介)

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