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中東のカギ握るイランとサウジ

2016年2月 7日号
 断交状態にあるイランとサウジアラビアを中心に、中東情勢の不透明さが増しそうだ。
 イランの核開発を巡り、2015年、米、英、仏、露、独、中の6カ国と合意した内容が履行されたとして、イランに対する制裁が一部解除された。日本を含む各国が支払うべきだった原油代金など、凍結されていた約6兆円が今後支払われることになる。
 また、対イラン貿易、投資も再開される見通しだ。イラン国民にとっては朗報となるが、サウジアラビアなどイスラム教スンニ派の中東諸国は苦々しさが消えないようだ。
 イランはイスラム教シーア派の国家だ。現在の中東情勢を揺るがしているイスラム国(IS)はスンニ派であり、「ISの殲滅(せんめつ)」という一点では、米国はイランと共同戦線を張ることができる。
 一方、イランは米国が昨年10月の核合意に応じたのは、米国がシリア問題や対IS戦略など中東で支配的な地位と力を持ち得ないために、「自分たちにすり寄った」と考えているフシがある。
「中東で国際的な交渉能力を持ち得るのは自分たちだ、と思うようになった」(外務省関係者)。その結果、サウジ内の反体制派を煽(あお)り、体制不安定化を招くような政策に出た。それがサウジ側の"限界"を超えたため、サウジ政府は反体制のシーア派首謀者らを処刑、断交に至ったのだ。
 とはいえ、当然のことながらサウジアラビアは同じスンニ派のISより、シーア派のイランを重視する。ただし、イランへの制裁解除後は、世界最大の産油国としてイランの原油貿易にできるだけ障害を設けるべく、原油価格を低く抑えることになりそうだ。
 イランの原油輸出量は現在、日量120万バレルで今後は制裁発動前の230万バレル水準まで戻すことを目標としているようだが、それが果たせるか。原油安の長期化懸念を背景に、両大国の動向が中東情勢を左右しそうだ。
(浅川新介)

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