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貧富の格差広がるカンボジア

2016年1月31日号
 昨年12月中旬、ベトナム国境に近いカンボジア・スバイリエン州にある二つの経済特区・マンハッタンとタイセンで、賃上げを求めて労働者の暴動が起きた。
 一帯にある39の工場では3万人が働く。全面的な広がりはなかったものの、軍や警察が出動する事態になった。しばらくして沈静化に向かったものの、しばらく稼働不能に陥った工場もあった。
 カンボジアでは今年1月から、最低賃金が128ドルから140ドル(約1万6700円)に上がることが決まったが、労働者たちはさらに10ドルの上乗せを要求したのだ。
 2012年に61ドルだったことを考えれば、単純に2倍以上に増えたわけだが、それでも人件費は中国の5分の1、ベトナムの半分(13年調べ)と格安。最近は年6%台の経済成長を続け、しかもホーチミンからプノンペンを抜けてタイ・バンコクまで続く南部経済回廊の要衝とあって、カンボジアは投資ブームに沸く。
 しかし、同時に貧富の格差も広がり、暗い影がのぞく。日本の高級車を乗り回す富裕層がいれば、その日暮らしの人々も多い。給与の多い方に「節操もなく」(プノンペン在住の日本人ビジネスマン)、すぐに転職するカンボジア人労働者は日本人企業・経営者にとっては頭痛のタネだ。
 だが、それもやむを得ないのかもしれない。プノンペンでの平均的な暮らしには1世帯当たり月500ドル以上必要という。そのせいか、「昼間は工場や店舗で働き、夜はカラオケなどのクラブやスナックで風俗嬢として働く女のコたちが多い」(現地旅行会社の社員)という。
 どこかで聞いた話だ。
 日本でも今や非正規労働者が4割を超え、学費を稼ぐために風俗業界で働く女子学生が増えているという。14年の1人当たり名目国内総生産(GDP)で27位の日本と160位のカンボジア。働く女性の実態には相通じるものがありそうだ。
(田口嘉孝)

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