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米国の「理想の父親」大ピンチ

2016年1月24日号
 大統領自由勲章を受け、米国で「理想の父親」像とされてきた人物の"裏の顔"に全米が衝撃を受けている。
 ペンシルベニア州の司法当局は昨年12月30日、人気コメディアンで俳優のビル・コスビー容疑者(78)を、加重強制わいせつの罪で訴追した。
 コスビー容疑者の性的暴行疑惑は昨年、突然持ち上がった。一人の女性が同容疑者を糾弾すると、「性的被害に遭った」という女性が続々と名乗り出て、約50人以上にまで膨れあがる事態になった。
 今回訴追されたのは、最初にコスビー容疑者から「性的被害を受けた」と告発した女性の件に関する容疑。女性に薬物とワインを飲ませて暴行した、とされる。事件は2004年に起きており、当時は"黙殺"に近い扱いを受けたが、昨年来の「コスビー糾弾」により、事件に再びスポットが当たった形だ。
 コスビー容疑者と被害者双方に対する予備審問は1月中にも開かれる予定だが、正式に起訴されて有罪となった場合の最高刑は10年の懲役。そうなれば、生涯を刑務所で終える可能性も出てくる。コスビー容疑者は全ての女性との関係は「合意の上」として、性的暴行を否認している。被害を訴え出た女性の多くがエンターテイナー志望だったことから、一部には「女性の売名行為」との説もある。
 さらには噴出した疑惑に対し、「高名な黒人を表舞台から引きずり下ろそうとする政治的な陰謀」という説まである。ラッパーのワカ・フロッカ・フレイムはツイッターで「コスビーは嵌(は)められた」とつぶやき、コメディアンのエディー・グリフィンは「コービー・ブライアント(プロバスケットボール選手で白人女性への性的暴行容疑で逮捕。保釈後に示談成立)と同じ、若い黒人の理想となる男性への攻撃」とテレビ番組で語った。
 米国では人種差別に対する黒人の不満が募り、昨年末にも大規模なデモが起きたばかり。今回も事件の本質とは別のところで社会問題化しそうだ。
(土方細秩子)

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