国際詳細

News Navi
loading...

コントロール不能の"過熱"ぶり 上海株式市場支える個人マネー

2015年7月 5日号
 中国・上海株式市場が過熱している。1~4月の売買代金は6兆5900億ドルに達し、ニューヨーク証券取引所(5兆6900億ドル)を抜き、世界最大の市場に躍り出た。
 市場の主役は8割を占める個人投資家で、「1~3月の新規口座開設数は昨年の5倍、800万口座を超えた」(市場関係者)という。この1年で上海の株価指数は2倍に上昇しており、"株のイロハ"も知らない個人が先を争うように市場に参入している。
 上海市場では強気の相場を象徴する「牛市」の呼称が飛び交う。「牛」は強気、「熊」は弱気の相場を表すが、強気一辺倒の相場を牽引(けんいん)したのは、昨年11月から始まった香港市場との相互売買解禁と、複数の証券会社を介した売買だ。これまで個人投資家は1社しか利用できなかったが、4月以降は複数の証券会社に口座を持つことができるようになり、証券会社間の競争が一気に激化した。
 結果、売買手数料が大幅に引き下げられ、個人投資家を吸い寄せている。また、有価証券を担保に売買資金を貸し出す証券金融会社も乱立しており、「手元資金の何倍もの売買を繰り返す個人投資家が後を絶たない」(市場関係者)という危うさも漂う。
 インフレ下の中国では、現金が目減りするため、資金を目いっぱい運用に振り向ける個人は多い。「シャドーバンキング(影の金融)」の代表格、理財商品での運用はその象徴だ。マネーの行きつく先は当初不動産市場だったが、マンション群の供給過剰から不動産価格が急落、より高い利回りを求めて株式市場へと資金が流れ込み始めている。
 しかし、株高を支える個人マネーの源泉は、リーマン・ショック後に中国政府が景気刺激策として市中に供給した4兆元を超える巨額の財政出動。過熱する上海市場だが、その分、反動も大きい。中国の株式市場はコントロール不能の領域に入りつつあるように見える。
(森岡英樹)

政治・社会

くらし・健康

国際

スポーツ・芸能

対談

  • 艶もたけなわ

    橋本マナミ 女優

    2017年6月18日号

    阿木燿子の艶もたけなわ 157   かつて、"愛人にしたい女性ナンバーワン"のキャッ...

コラム